【秋華賞】デアリングタクト無敗牝馬3冠 松山弘平騎手「こういう馬に出会えて幸せ」

デアリングタクトの馬上で“牝馬3冠”達成を示した松山(カメラ・石田 順平)
デアリングタクトの馬上で“牝馬3冠”達成を示した松山(カメラ・石田 順平)

◆第25回秋華賞・G1(10月18日、京都・芝2000メートル、稍重)

 牝馬3冠最終戦、第25回秋華賞・G1が18日、京都競馬場で行われた。単勝1・4倍と圧倒的な支持を受けたデアリングタクトは最後の直線で抜け出し、1馬身1/4差をつけて人気に応え、史上初となる無敗で、史上6頭目となる牝馬3冠を達成した。快挙に導いたのは、5戦全てでコンビを組む松山弘平騎手(30)=栗東・フリー=。無敗タッグの今後には、さらなる夢が広がる。

 ファンの戻ったスタンドに向け、松山はデアリングタクトの馬上で高らかに3本の指を掲げた。史上初の無敗の牝馬3冠達成を実感。何度もガッツポーズをして喜びを爆発させた。「正直、すごいプレッシャーがあった。強い馬はたくさんいたけど、自分の馬が一番強いと信じて、本当にすごい力を発揮してくれた」とパートナーをたたえた。

  • ゴールに飛び込むデアリングタクト(右は2着マジックキャッスル)
  • ゴールに飛び込むデアリングタクト(右は2着マジックキャッスル)

 単勝1・4倍の圧倒的な支持を受け、他馬のマークは厳しくなった。いつも通り後方から追走。3コーナー手前で各馬が一斉に押し上げにかかった。想定よりも早めに動く形になったが、松山は慌てなかった。「しっかり勝ちにいく競馬をして(前を)捉えにいった」。4コーナーでゴーサインを出すと鋭く反応。包囲網をかいくぐり、2着馬に1馬身1/4差に迫られたところでゴールを駆け抜けた。

  • 表彰式では3冠牝馬誕生を祝福する横断幕が歴史的快挙を彩った(JRA提供)
  • 表彰式では3冠牝馬誕生を祝福する横断幕が歴史的快挙を彩った(JRA提供)

 苦労を乗り越え、30歳で牝馬3冠ジョッキーとなった。デビュー2年目の10年の落馬骨折をきっかけに勝利数が減少。12年に重賞初制覇後も、主戦を務めた馬の乗り替わりを数多く経験した。それでも「馬とは巡り合わせもあるけど、毎日トレセン(滋賀・栗東トレーニングセンター)に来るとか努力の積み重ねはいる」と腐らなかった。デアリングタクトとは昨年11月の新馬から5連勝。「こういう馬に出会えて幸せだし、感謝したいと思う」と喜びをかみしめた。最終12Rでも勝ち、自身初の年間100勝に到達。騎手として大きく飛躍した一日となった。

  • 牝馬3冠馬
  • 牝馬3冠馬

 3歳牝馬には無限の夢が広がっている。25日の菊花賞で無敗の3冠を目指すコントレイル、11月1日の天皇賞・秋で史上最多の芝のG1・8勝目に挑むアーモンドアイなど強敵は多数。今後はジャパンC(11月29日、東京)、有馬記念(12月27日、中山)とトップホースが集う一戦が控える。馬主のノルマンディーサラブレッドレーシングを率いる岡田牧雄代表は戦前から「とにかく強い馬とやってほしい」と目標を掲げている。将来を見据えた松山は「強い相手と戦ってもひけを取らないと思うし、いい勝負ができると思う。ここまで無敗でこられて、できればこのまま負けたくない」と力強く言い切った。

 牝馬3冠最終戦で初めて観客の前で強さを示した。訪れた890人の拍手を聞いた松山は「しっかりと届いていたし、すごいうれしかった」と感無量。競馬界を牽引(けんいん)する3歳牝馬は、まだまだファンを沸かせてくれる。(牟禮 聡志)

 ◆松山 弘平(まつやま・こうへい)1990年3月1日、兵庫県生まれ。30歳。2009年3月1日に栗東・池添兼雄厩舎からデビューし、小倉1R(トミケンプライマリ)で初騎乗初勝利。36勝を挙げ、同年のJRA賞最多勝利新人騎手賞を受賞。JRA通算737勝(18日現在)。重賞はG1・4勝を含む19勝。167センチ、51キロ。血液型B。

レース結果
デアリングタクトの馬上で“牝馬3冠”達成を示した松山(カメラ・石田 順平)
ゴールに飛び込むデアリングタクト(右は2着マジックキャッスル)
表彰式では3冠牝馬誕生を祝福する横断幕が歴史的快挙を彩った(JRA提供)
牝馬3冠馬
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