【箱根駅伝】無観客予選会、10枠かけ46校が激突、特別なサバイバル

19年の予選会、道の両端から声援を受けて力走する選手ら
19年の予選会、道の両端から声援を受けて力走する選手ら
箱根駅伝予選会コース
箱根駅伝予選会コース

 第97回東京箱根間往復大学駅伝競走の予選会(報知新聞社後援)は17日午前9時35分に号砲が鳴る。ハーフマラソン(21・0975キロ)の各校上位10人の合計タイムで10枠の本戦出場権を争う。例年、東京・立川市の陸上自衛隊立川駐屯地をスタート、国営昭和記念公園ゴールのコースで行われるが、今回は新型コロナウイルス感染防止対策として、無観客で駐屯地内の滑走路を周回するコースで開催。いつもと異なる予選会となるが、学生ランナーの箱根路にかける熱い思いは変わらない。

 箱根行きの切符を巡る戦いは例年と様相が大きく異なる。新型コロナ感染拡大を防ぐため、予選会は立川駐屯地内の滑走路周回コースで無観客開催。選手は、これまでのように背中を押してくれる声援がない中、単調な滑走路を21・0975キロ走り続ける。

 予選会のハーフマラソンは個人レースではない。エースは果敢にタイムを稼ぎ、中堅層は集団で手堅く走ることが定石。集団走ではリーダーが的確にペースメイクすることが求められる。駅伝と同等の重圧がかかる予選会で求められるのは「速さ」より「強さ」だ。

コース平たん高速化へ 例年は終盤の起伏がある公園内が選手を苦しめるが、今回はスタートからゴールまでコースは平たん。17日の天気予報は「雨時々曇り」で気温が低めのため、レースは高速化が予想される。雨が強まった場合、滑走路の白線は滑りやすく、転倒に注意が必要。いずれにしても、前例のない戦いが待っている。

 前回本戦で2年ぶり5度目の優勝を果たした青学大をはじめ上位10校はシード権を持つ。残された出場枠「10」を巡り、前回より3校増の46校がしのぎを削る。

 コースが変わったことに加え、コロナ禍で競技会が激減したことで各校の戦力が例年以上に読みづらいが、あえて勝負の行方を占う。

 選手層が厚い中央学院大、スーパールーキー・吉居大和を中心に勢いがある中大がトップ通過候補に挙がる。

順大国士舘上位通過か 経験豊富な上級生と三浦龍司ら潜在能力あふれる新人のバランスが良い順大、前回本戦2区4位のケニア人留学生ライモイ・ヴィンセント(3年)を擁する国士舘大も上位通過が見込まれる。

 ここまで4校。ここからはボーダーライン。伝統校、新興校が入り乱れた激烈な争いとなる。

 大会歴代5位の10回の総合優勝を誇る日体大は73年連続73回目の出場を期す。連続出場記録は現時点の歴代2位で継続中としては歴代最長。順調にいけば歴代1位の中大(87回)に2035年に並び、36年に超える。絶対に途切れさせてはいけない大記録だ。「箱根駅伝連続出場は日体大に求められる最低ライン。それは学生も私も分かっています」と、今年7月に就任した玉城良二監督(59)は覚悟を明かす。

 大会歴代2位タイの90回目の出場がかかる日大は複数の主力が登録選手から外れた。9月に1万メートルの自己ベストを31分32秒95から28分55秒36に大幅更新した小坂友我(3年)らの踏ん張りが鍵を握る。

 新興校では2チームが初出場の可能性を持つ。前々回、前回と2年連続で次点に泣いた麗沢大はエース・杉保滉太(4年)を軸に「三度目の正直」で予選会突破を狙う。

 法大時代に箱根路を沸かせた徳本一善監督(41)率いる駿河台大も前回12位から初の箱根路を目指す。主将の石山大輝(4年)、日本学生対校1万メートル優勝のケニア人留学生のジェームス・ブヌカ(3年)、さらに心理学を学ぶために中学校体育教師を休職して3年に編入した30歳の今井隆生らチーム一丸で大一番に挑む。

 コロナ禍によって多くのチームが影響を受けた。6年連続81回目の出場を目指す法大は大学本部の指示で夏合宿が中止に。酷暑の8月、例年は新潟・妙高高原などで走り込むが、今年は本拠地の東京・多摩キャンパスで地道な練習を積んだ。夏休みには同キャンパスに入ることもできない期間があった。「厳しい環境だったが、学生は頑張ってくれた」と坪田智夫監督(43)はしみじみと話す。

 「箱根への道」は例年より厳しく、険しい。それでも、学生ランナーは箱根に続く立川の滑走路を全力で走る。(竹内 達朗)

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