TBS系情報番組「グッとラック!」(月~金曜・朝8時)は13日、GPSを悪用したストーカー行為について取り上げた。GPSを使って相手の居所を把握することはストーカー規制法では違法には当たらないという。
コメンテーターの高橋知典弁護士は「日本の法律って基本的に足し算を処罰しない傾向がある」と指摘した。「引き算は結構簡単に処罰するんですね。物を盗ったとか、誰かのものを盗ったと言えばすぐ罰してくれるんですが、逆に、例えば盗聴器をつけたとか、盗撮をするためにカメラを設置したとか、GPSを放り投げてその人がどこにいるかわかるようにしたという足し算、物をつけたということに関しては処罰する法律はほとんど無い」と解説。
「あくまでも家に入ったから住居侵入とかそっちで処罰するというのが原則になってしまっているので、この国は司法の法律の動きが遅いなと思います」とした。
MCの落語家・立川志らく(57)は「法律ができた時にはGPSはなかった訳だし、ドローンだって無かったわけで。ドローンで入っていって物を盗んだって窃盗じゃねえといわれても納得できないのと同じで、これは変えるべきですよ」と憤慨。
高橋弁護士は「ドローンで中に入って持って行けば窃盗なんですが、ドローンで外から見てることにつてはどうなのかってという意味では、情報を抜き取られるのに、それについて何かこう犯罪とはいわない。プライバシーを抜き取られているのに犯罪とはいわない。これはいいの? ということ」と説明した。
お笑いトリオ「3時のヒロイン」の福田麻貴(31)は「女性が被害に遭う犯罪に対して、GPSで居場所が分かるというだけでも苦痛なんですよね。そこから事件に遭うかもしれないという怖さもありますし、自分がここに行って、ここに行ってと、バレてるというだけで、苦痛だし」と顔をゆがめた。「それがファンの人とか知らない人だったら全然意味が変わってくる。GPSつけるのが違法じゃないというしばりがざっくりしすぎてて怖いな」とした。
志らくは「芸能人ならまだしも、小さい子供が狙われる場合もある。子供の性犯罪の再犯率って80%くらいなんですよね。子供とか若い人を守るには何とかしないとね。法整備をしないと」と、早期の法改正を望んだ。