久保建英「先発起用されなかった理由」ライバル堂安に劣る「奪取力」「キープ力」…記者が読み解く

カメルーン戦は途中出場だった久保建英(ロイター)
カメルーン戦は途中出場だった久保建英(ロイター)

 日本代表は約10か月ぶり試合で0―0の引き分けに終わった国際親善試合のカメルーン戦(オランダ)から一夜明けた10日、13日のコートジボワール戦へスタートした。カメルーン戦でベンチスタートだったMF久保建英(19)=ビリャレアル=は途中出場で惜しいFKを放つなどインパクトは残した。急成長を遂げ、森保ジャパンで最も注目を集める久保が「先発起用されなかった理由」を日本代表担当記者が「読み解く」。

 後半37分のシーンだった。前線へ送ったパスが合わず、カメルーン・ボールになった瞬間、久保はすぐにボールを拾った相手選手にプレッシャーをかけた。しかし寄せが甘くターンを許した。もし、ボールを奪えなくてもターンをさせなければ、連動していた味方と高い位置でボールを奪い返す可能性があった。これこそが久保が先発起用されなかった理由の一つでは、と感じた。

 サッカーには大きく分けて「攻撃」「守備」「攻→守」「守→攻」と4つのシーンがある。現代サッカーでは、どの監督も攻守の切り替えの瞬間を重要視する。森保監督は昨季のCLを制したバイエルンが、スター選手であっても全員が連動し、絶え間ない攻守の切り替えで欧州王者となった例を挙げ、「我々が目指すべき戦い方」と語っていた。

 確かに久保の「攻撃」センスは素晴らしい。相手ゴール付近でボールを持てば、高い確率でチャンスを作り出す。しかしサッカーは、一人がボールを持つ時間は90分の中でわずかだ。久保がF東京、マジョルカとステップアップする中で、守備や切り替えも成長していることは間違いない。しかし「攻→守」で見せたわずかな隙が、世界では勝負を分ける現実もある。

 その点でいえば先発起用されたMF堂安は攻守の切り替え時、持ち味の力強さでボールを奪ったり、マイボールをキープするプレーを得意とする。フィジカル的に抜きんでたものがない久保は、まだ攻守の切り替え時のボール奪取力や体を張ったキープ力は、やや堂安に劣るとみている。

 そんな久保がポジションを奪うには、やはり目に見える結果が必要か。今季、ともに所属クラブで得点という結果は出ていないが、日本代表では堂安が19試合3ゴールを挙げているのに対し、久保は8試合でまだ無得点。代表で、クラブで、ライバルを圧倒する数字を残してこそ、先発としてピッチに立ち、さらに自分を磨くチャンスが与えられる。(金川 誉)

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