浅野温子、角川春樹監督最後のメガホンで縁の面々集結も「最後のわけがないですよ」…16日公開「みをつくし料理帖」連載〈6〉

今作のムードメーカー的な存在、おりょうを演じた浅野温子(中央)
今作のムードメーカー的な存在、おりょうを演じた浅野温子(中央)

 女料理人、澪(松本穂香)が暮らす長屋の隣人、おりょうを演じる。陽気な性格が印象的。今作のムードメーカー的存在だ。

 角川春樹監督の注文に驚かされたという。衣装合わせでは「もっと若く」。撮影では「もっと盛り上げてくれ」と指示された。「ん? 原作のおりょうさん、こういう人でしたっけ? 正直、戸惑いました。でも映画は監督が描く世界ですから」柔軟に切り替えた。異彩放つキャラクターは、そんな背景から生まれた。

 40年前。あどけなさが残る20歳時に主演した「スローなブギにしてくれ」(1981年、藤田敏八監督)が春樹氏との出会い。青春映画とは全く違う大人のムード。猫好きで危うさ漂うヒロインを体当たりで演じた。水中からクレーンで引き揚げられる車の中での息絶えた姿という壮絶なラストは今も伝説に残る。

 「私自身、角川映画の女優のイメージでないでしょ? なのに『汚れた英雄』(82年)などいろいろ出られて。あの時代にいい経験させてもらえた。感謝してるんですよ」。メディアミックス全盛期。「スロー―」ではブルドーザーのようなPR活動にも参加した。「監督さんたちと1日に40、50本取材受けたり。記憶が変になるくらい頭が疲れて。ハイテンションになってなぜか皆でかくれんぼ始めたり。楽しく壊れた感じも懐かしくて」

 今作は角川氏が初めて手掛ける“女映画”とされる。主演した松本の印象を「堂々としていてものすごい集中力。頼もしかった」とたたえる。最後のメガホンということで縁(ゆかり)の面々が集結した。しかし浅野は「そんなの、最後のわけがないですよ」と自信ありげに一蹴するのだった。(内野 小百美)

 ◆浅野 温子(あさの・あつこ)1961年3月4日、東京都生まれ。59歳。76年映画「エデンの海」で女優デビュー。83年「陽暉楼」などで日本アカデミー賞最優秀助演女優賞。88年フジ系「抱きしめたい!」で浅野ゆう子と“W浅野”で人気に。91年フジ系「101回目のプロポーズ」も話題になった。主な作品に「あぶない刑事」シリーズなど。「古事記」に詳しく、国学院大客員教授も務める。

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