【Tリーグ】上田仁が帰ってきた 元日本代表が1年の休養経て「今は純粋に卓球が楽しい」

7日の試合で彩たま・坂本竜介監督(右)からアドバイスを受ける岡山・上田仁
7日の試合で彩たま・坂本竜介監督(右)からアドバイスを受ける岡山・上田仁

 卓球Tリーグ男子「岡山リベッツ」の主将・上田仁(28)が、復活への一歩を踏み出した。7日、T.T彩たまのプレシーズンマッチに助っ人として参加。日本リーグ1部のリコーと対戦し、第2試合で郡山北斗(23)に3―0のストレート勝ちを収めた。

 彩たまの3選手に上田が加わる形での団体戦。練習試合とはいえ、当日はチームで本番を想定したスケジュールで行動し、試合もYoutubeでライブ配信されるなど緊張感のある中での一戦は、11月17日開幕の3季目に向けた貴重な機会に。「僕だけ他チームにも関わらずお声かけいただいて、彩たまさんとリコーさんに感謝です。チームは違いますけど、Tリーグがあるという感覚で1日動けたので、本当にいい経験ができました」と充実感を漂わせた。

 上田は2015年から全日本社会人選手権を3連覇し、17年のジャパントップ12で優勝。18年2月のW杯団体戦では準決勝の韓国戦で大逆転勝利を収めるなど、銀メダル獲得に大きく貢献した。同月末に実業団を退社してプロに転向し、Tリーグに参戦。世界ランクも最高23位まで上げたが、19年の東京五輪代表選考レースでは結果が振るわず、目標だった代表入りはかなわなかった。

 その後、体調を崩した。医師の診断で当面の休養を勧められた。同10月の世界選手権代表1次選考会を最後にラケットを置き、競技を離れた。当初は今春に実戦復帰し、徐々に感覚を取り戻すプランだったが、コロナ禍で出場を検討していた大会は次々と中止に。9月12日の全日本選手権東京都予選が、約1年ぶりの復帰の舞台となった。

 1年間のブランクは初めての経験だったが、復帰後は順調に練習を重ね「いい意味で前と同じ感覚じゃなく、新しいフレッシュな気持ちでできている」と前向きに受け止めている。用具やプレースタイルの変更にも挑戦。休養中に5キロ増えた体重も、トレーニングと食事制限で8キロ落とし、動きにキレが増した。

 代表争いに身を投じていた時期は、重圧から「卓球が楽しいというよりも結構苦しかった」と感じることもあったという。ナショナルチームから外れてTリーグ一本の立場となったが、「代表という独特のプレッシャーからも解放されて、今はすごく純粋に卓球が楽しい。それがいい方向に作用して、プレー内容も良くなっているのかなと思います」と心境を明かした。

 Tリーグ3季目は来月に開幕し、岡山は18日に彩たまとの初戦を迎える。昨季は最下位に沈んだが、五輪代表の丹羽孝希ら新戦力が加入。「丹羽選手が入ったことが何より大きい。日本人の絶対的なエースが入ったことで、いろんな戦い方ができるようになる」と手応えはある。「(個人としても)非常にいい形で迎えられそうなので、ケガだけはしないようにしっかり調整したい」。28歳は吹っ切れたような表情で、再出発のシーズンを見据えていた。(林 直史)

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