規格外の走りを見せるウサイン・ボルト スタンド席でもしっかり捉えた…カメラマンがファインダー越しに見た2008年北京五輪

08年北京五輪の男子100メートル決勝でトップに立ったウサイン・ボルト(手前)(カメラ・岩崎 龍一)
08年北京五輪の男子100メートル決勝でトップに立ったウサイン・ボルト(手前)(カメラ・岩崎 龍一)

 スポーツ報知のカメラマンが、五輪の現場で撮影した瞬間を振り返る企画の第5回は2008年北京大会。

 その日は別競技を取材後に競技場へ向かった。選手が真正面に見えるカメラ席はすでに埋まっていたので、ゴールライン延長上にあるスタンド席に向かった。何かイレギュラーなことが起こるのを期待して。

 陸上男子100メートル決勝がスタートした。号砲とともに、経験したことがない地鳴りと歓声に襲われる中、大きなストライドで一気に加速したウサイン・ボルトが中盤で早くも独走状態に。さあ、後はどう勝つかだ。「こっち向け」―。何度も心で叫んだ。

 ファインダー越しに目が合った気がした。ゴール前で上半身をよじりながら、手を横に振って走る姿は、まさに日本人におなじみ「欽ちゃん走り」。終盤減速し、靴ひもがほどけていたにもかかわらず、まさかの世界新記録。規格外のパフォーマンスを狙い通りに撮れた、カメラマン冥利(みょうり)に尽きる瞬間だった。

 ただ、そんな興奮を冷ましてくれたのは上司からの一言。「外電(※海外の通信社から配信される写真)を使うわ」

 なんでそーなるの!(岩崎 龍一)

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