試合後の栗山巧とお喋りできちゃう ファンと解説者がネットで“つながる”次世代野球中継に潜入…9・23西武・日本ハム戦

試合後、オンラインで栗山と交流する西武ファン(画像提供・テレビ東京)
試合後、オンラインで栗山と交流する西武ファン(画像提供・テレビ東京)

 西武が球団3000勝到達を達成し、所沢が祝祭の空間と化した9月23日の日本ハム戦(メットライフドーム)。同戦を中継するBSテレビ東京のスタジオと、テクノロジーが演出したネット上の“広場”にも熱く、楽しい時間が流れていました。スタジアムとテレビ、ネットが融合した「ファン参加型次世代野球中継」の場に潜入してみました。(デジタル編集デスク・加藤 弘士)

 スマホやPCに映し出されるのは、自宅にもかかわらずユニホーム姿で熱戦を見守る、レオ党や日本ハムファンの一喜一憂する姿だ。六本木のテレ東のスタジオでは岩本勉さんと森本稀哲さん、ビビる大木さんが画面上のファンに呼びかけ、時には個別にイジりながら、楽しく野球談義を展開していく。全てはYouTubeで生配信され、それを見たファンたちがチャット機能で続々と質問を投げかけていく-。

  • 画面上に表示されるBSテレ東のスタジオ(左上)と自宅で視聴するファン。筆者は上の左から2番目に「潜入」しました(画像提供・テレビ東京)
  • 画面上に表示されるBSテレ東のスタジオ(左上)と自宅で視聴するファン。筆者は上の左から2番目に「潜入」しました(画像提供・テレビ東京)

 野球愛にあふれた濃密な「広場」が、そこにはあった。

 西武は現在、シスコシステムズ合同会社の協力のもと、ITを活用したメットライフドームのスマートスタジアム化を加速させている。9月22日からの日本ハム3連戦は「シスコスーパーシリーズ」と銘打たれ、ネットワーク技術を駆使し、球場内外を連動させ、新しい観戦体験を提供するイベントが行われた。

 この「リモート応援企画」もその一環だ。同社のWeb会議システム「Webex」を使用。事前に抽選で選ばれた参加者の、自宅での応援風景はメットライフドームの球場ビジョンにも映し出された。

  • メットライフドームの大型ビジョンにも映し出された(画像提供・テレビ東京)
  • メットライフドームの大型ビジョンにも映し出された(画像提供・テレビ東京)

 野球への真摯な愛があふれ、視聴者に笑いと楽しみを生み出すことにかけては球界屈指といえるガンちゃんと稀哲さんのトークは初回から全開フルスロットル。そこにファンからのガチな質問が続々とぶっ込まれていく。

 「大田泰示の打順は何番が最適か」

 「ドラフトで田沢はどうなる?」

 「ヒルマン監督の思い出は?」

 「今季の日本ハム、失策が多い原因は?」

 「ボールを遠くに飛ばすにはどんな練習をすべきですか?」

 「家で簡単にできるおなかをへこませる方法は?」

 「新庄さんは獲得すべきか」

 「イチローさんと新庄さん、守備はどっちがうまい?」

 「ビヤヌエバの来季は?」

 これらを「SPORTSウォッチャー」のMCとして同局のスポーツ報道の「顔」ともいえるビビるさんが二人に振って、巧みにさばいていく。目の前の勝負を楽しみながらも、野球全般に対するコトバの応酬は時間を忘れるほどだった。

 ちなみに私もひちょりさんから「指名」を受け、トークに参加させていただいた。試合を見ながら、自分のしゃべりがYouTubeでナマで流れていくのは、なんだか不思議だ。すぐにチャットには視聴者の感想が書き込まれる。ふむふむ。もっと別の表現があったかな…と少し反省しながらも、「みんなで一緒に見ている」ことを再認識したりして、楽しくなった。

 テクノロジーによって可能となった「双方向性」の極みは試合後だ。自宅から参加したファンの「お宝」の中からNO1を決め、栗山巧選手へオンラインでインタビューする権利が贈られた。息子さんに「巧」と名付けたママさんへ、栗山選手本人から「いい子に育つよう、僕も祈っています」というエールが送られた瞬間には、グッときた。

 昨年まで西武では選手とファンがふれあい、さらに親しみを感じてもらえるよう、撮影会やサイン会など様々なイベントを展開してきた。しかし、コロナ禍で直接の交流は難しい状況になった。そんな中でもIT技術を駆使すれば、オンライン上とはいえ、安全に心と心を通わせることは十分に可能になる。こういった取り組みは、コロナ禍が終息後も、新たなファンサービスとして定着していくかもしれない。

 そして、最先端のテクノロジーを最大限に活用し、成功に導けるかのカギを握るのは、やはり「人」だ。今回はゲスト3人の過剰ともいえる「熱」と、栗山選手の真摯なファンへの「思い」があったからこそ、視聴者が魅了される楽しいひとときが生み出されたのだと感じた。

 今後もグラウンドの熱闘とともに、野球観戦という喜びをアップデートしていく「リモート応援企画」の進化にも、注目していきたい。

試合後、オンラインで栗山と交流する西武ファン(画像提供・テレビ東京)
画面上に表示されるBSテレ東のスタジオ(左上)と自宅で視聴するファン。筆者は上の左から2番目に「潜入」しました(画像提供・テレビ東京)
メットライフドームの大型ビジョンにも映し出された(画像提供・テレビ東京)
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