陸上DeNAが廃止 瀬古氏はエスビー食品時代からの盟友、国近監督に感謝

瀬古利彦エグゼクティブアドバイザー
瀬古利彦エグゼクティブアドバイザー

 陸上の横浜DeNAランニングクラブ(DeNA)が5日、今年度を最後に現クラブを廃止することを発表した。来年度以降は、国際大会を目指す選手をサポートする新体制をたちあげる。国近友昭監督(47)ら現場スタッフは退任する。

 育成組織のアカデミーは存続する。瀬古利彦エグゼクティブアドバイザー(64)=日本陸連長距離・マラソン強化戦略プロジェクトリーダー=はクラブに残り、アカデミーをはじめとしたスポーツ事業に携わる。

 DeNAはエスビー食品陸上部のスタッフと選手を受け入れる形で、2013年にスタートを切った。

 DeNAの前身にあたるエスビー食品はマラソン15戦10勝を誇る瀬古利彦(現日本陸連長距離・マラソン強化戦略プロジェクトリーダー)をはじめ多くの名ランナーを擁し、マラソンと駅伝で日本トップクラスの強豪だった。しかし、経営悪化などの理由で2012年9月に13年3月末での廃部を発表。その受け皿となったのがDeNAだった。

 今季は、今年を含めて日本選手権1500メートル優勝3回で箱根駅伝6区区間記録保持者の館沢亨次(23)を筆頭に鬼塚翔太(23)、松尾淳之介(23)と東海大から3人の有力ルーキーが加入したが、急転、チームは廃止に。名門エスビー食品の“DNA”を受け継いだDeNAが日本陸上界の表舞台から静かに去ることになった。

 DeNAが5日に発表したリリースは以下の通り。

 横浜DeNAランニングクラブは、2013年度に立ち上げました現クラブを2020年度末に廃止します。

 そして2021年度以降は、世界選手権などの国際大会等での活躍を目指す選手に対しそれぞれの競技活動をDeNAがサポートする新たな体制を立ち上げます。

 今回のランニング事業の新体制立ち上げは、コロナ禍の影響で弊社スポーツ事業が厳しい状況にある中で、今後もDeNAとして中長期的にランニング競技のサポートを続けるためのものです。

 現所属選手に対しましては改めて個々に新体制でのオファーを行っており、各選手の次年度以降の活動は選手各人の意向を尊重したうえ、決定いたしましたら逐次お知らせいたします。

 また、国近監督以下クラブのスタッフは現クラブの廃止に伴い退任となります。クラブの発展に対するこれまでの貢献に深く感謝しております。

 瀬古エグゼクティブアドバイザーのコメントは以下の通り。

 今後の陸上界は、自分に自信のある選手たちがプロ契約で活動するということが増えていくんじゃないかと思います。

 世界で戦っていくにあたって、自分の力で環境を整えて力を磨いていくことはプラスになるはずです。

 私も今この状況で現役選手だったとしたら、間違いなくプロの道を選びました。

 今回の体制変更は、そうした陸上競技と企業の関わりが多様化するなか、DeNAが先駆けて新たな形に踏み出すということではないでしょうか。

 最後にエスビー食品、DeNAと20年にわたって共に走り続けてきた国近監督にありがとうと伝えたいです。

 世界レベルを知っている彼が、自分を超える選手を育てることに邁進し、新天地で活躍することを心から祈っています。

 そして、ここまで関わってくれたすべてのスタッフにもこの場を借りてお礼を伝えたいと思います。ありがとうございました。

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