【巨人】大江竜聖の21球!サイド転向で覚醒6戦8人完全の「満塁男」 戸郷救った3回無死満塁12球斬り&4回9球ピシャリ

3回から登板した大江は2イニングを無失点の力投で3勝目を挙げた(カメラ・石田 順平)
3回から登板した大江は2イニングを無失点の力投で3勝目を挙げた(カメラ・石田 順平)

◆JERAセ・リーグ 阪神1―7巨人(4日・甲子園)

 巨人が7投手の継投で阪神を振り切り、優勝マジックを「17」とした。先発の戸郷が3回、1点差に迫られなおも無死満塁で降板。2番手でマウンドに上がった大江が、後続を断つ好リリーフで試合の流れを引き寄せた。1、2番を打つ吉川尚、松原の「ナオマツ」コンビがともに2安打で計4打点の活躍。2位阪神とのゲーム差は今季最大の13・5まで広がった。

 普段は柔和な大江が、鬼気迫る表情でマウンドに上がった。戸郷が1点を返された3回無死満塁、名前がコールされた。甲子園の阪神ファンの応援の渦が左腕に重圧をかけた。だが、大江は集中力を高め、打者一人一人に全力を注いだ。

 魂の12球だ。「戸郷がずっと頑張ってローテーションを守っていたので、何とかこの場面は無失点で抑えてカバーしてあげたいと思った」。ボーアを空振り三振、原口を一邪飛に抑えると、最後も小幡を空振り三振。いずれも宝刀のスライダーでアウトを奪うと、思い切りグラブを叩いた。

  • 4回、無失点に抑え笑顔の大江
  • 4回、無失点に抑え笑顔の大江

 2日の阪神戦(甲子園)から走者を置いた場面で3連投という疲労がたまる連投も、4回も託された。今度は9球で無失点に抑え、計2イニングを無安打1四球無失点、21球の熱投。「ほっとしています」。好リリーフで3勝目を飾った。

 今季からサイドスローに転向し、7月下旬から1軍に昇格。32登板で防御率は2・28と安定している。特に満塁の場面では計6試合、打者8人に対し無安打無四球無失点と走者を出さない。宮本投手チーフコーチは大江のピンチでの場面での好投を「心臓が強い」とメンタルの部分を絶賛する。

 気持ちもそうだが、大江も1軍で結果を残そうと日々練習にひと味加えている。通常のキャッチボールをする前に、まず片膝立ちで短い距離のキャッチボールを行う。元々上半身がぶれやすいため、バランス感覚を養うために1軍昇格後始めた。デラロサが両膝立ちでキャッチボールしているのを見て参考にした練習だ。同時にショートバウンドを投げてもらい守備でのハンドリングも欠かさず行う。

 日々の努力が実を結び、立派な1軍の戦力に成長。その姿に宮本コーチも「優しい顔しながら勝負師の顔になってきた。帽子を取ったら七三で銀行マンみたいなヘアスタイルだったけど、アスリートの顔つきになってきたなって感じです。最高ですよ」と目尻を下げた。

 5回以降は鍵谷、高梨、ビエイラ、中川、田中豊の小刻み0封リレー。原監督は「大江がゲームを締めてくれた。1、2点は覚悟したけどね。5回から継投に移れたのは大江が殊勲者だと思う」と若武者の奮闘をたたえた。

 大江を中心としたリリーフ陣の活躍もありチームは2連勝。優勝マジックは「17」となった。鉄壁のリリーフ陣を含めチーム一体で優勝へ向け突っ走る。(玉寄 穂波)

 ◆江夏の21球 1979年日本シリーズ第7戦、広島1点リードで迎えた9回裏にリリーフエース・江夏豊と近鉄打線が繰り広げた伝説の激闘。1死満塁から仕掛けられたスクイズをカーブの握りのまま外して同点を阻止するなど、高度な駆け引きが詰まっていた。その後、2死二、三塁からこの回21球目となるカーブで三振を奪い、広島は球団史上初の日本一に輝いた。

  • 1979年、近鉄との日本シリーズで登板する広島・江夏豊

    1979年、近鉄との日本シリーズで登板する広島・江夏豊

 ◆大江 竜聖(おおえ・りゅうせい)1999年1月15日、神奈川・座間市生まれ。21歳。二松学舎大付高では1年夏と2年春に甲子園出場。16年ドラフト6位で巨人入団。昨年1軍初登板し8登板0勝0敗、防御率6.75。173センチ、78キロ。左投左打。推定年俸620万円。

試合詳細
3回から登板した大江は2イニングを無失点の力投で3勝目を挙げた(カメラ・石田 順平)
4回、無失点に抑え笑顔の大江
1979年、近鉄との日本シリーズで登板する広島・江夏豊
すべての写真を見る 3枚

巨人

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 バックナンバー申し込み 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請