【メディカルNOW】自殺報道、自殺誘発しないための「ガイドライン」

 タレントや俳優ら著名人の自殺が続き、テレビや新聞、ネットで報道されているが、自殺報道は自殺を誘発する危険がある。いわゆる模倣自殺とか後追い自殺と言われるものだ。

 そのため、厚生労働省はWHO(世界保健機関)が作成したメディア向けの「ガイドライン」(2017年版)を紹介して注意を呼びかけている。

 冒頭、「やるべきこと」として、▼どこに支援を求めるかの情報を提供することが求められている。自殺報道では必ずといっていいほど「いのちの電話」(日本いのちの電話連盟)などの電話番号が紹介されるのはそのためだ。

 ▼自殺についての迷信を拡散しないことも「やるべきこと」とされる。迷信の例に「自殺について語るのは良くないことで自殺を助長する」ことが挙げられている。これは、隠し立てせず自殺について語り合えば、自殺以外の選択肢や決心を考え直す時間が生まれ、自殺を防ぐことにつながるので、それは迷信とされる。

 逆に「やってはいけないこと」に、▼自殺の手段を明確に表現すること▼自殺した現場や場所の詳細を伝えることがある。自殺報道では曖昧な表現が多いが、取材不足ではなく、「ガイドライン」を守ってのことだ。

 また、▼自殺の記事を目立つように配置すること▼センセーショナルな見出しを使うことも「やってはいけないこと」とされる。新聞であれば、記事の配置や見出しを考える整理部が苦労するところだ。

 最近はネットメディアの影響力が大きいが、自殺報道では、▼自殺現場へのリンクは使用しないこと▼自殺に関連する書き込みには適切なタイミングで返信することが求められている。(医療ジャーナリスト・田中 皓)

 ◆自殺を防止するために厚生労働省のホームページで紹介している主な悩み相談窓口

 ▼いのちの電話 0570・783・556(午前10時~午後10時)、0120・783・556(午後4時~同9時、毎月10日は午前8時~翌日午前8時)

 ▼こころの健康相談統一ダイヤル 0570・064・556(対応の曜日・時間は都道府県により異なる)

 ▼よりそいホットライン 0120・279・338(24時間対応) 岩手、宮城、福島各県からは0120・279・226(24時間対応)

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