【有森裕子の本音】室伏広治氏は2代目スポーツ庁長官にピッタリ

有森裕子
有森裕子

 2004年のアテネ五輪・男子ハンマー投げの金メダリストである室伏広治君が、今月1日から2代目のスポーツ庁長官に就任しました。以前、初代の鈴木大地長官と話した際、彼は「役所的な流れで選ばれるのではなく、自分の次もスポーツに対する情熱を持っている人、自分の思いを受け継いでくれる人が長官になってくれれば」と言っていたのですが、ピッタリなのではないでしょうか。

 実績はもちろん、色々な角度から物事に取り組む能力は右に出る人はいないかと思いますし、私の知る限りすごく思慮深い人物ではないかと。陸連の理事を一緒にやっていますが、周囲の空気を読みながら事の神髄を捉え話をすることができるタイプですね。ただ、性格的には自分が中心となって引っ張っていくというよりも、こだわりをもって進んでいくようなイメージだったのですが…。

 ともあれ、長官になることで、来年に延期された東京五輪・パラリンピックのムーブメントを受け継ぐ覚悟を強く持っているのだと思います。前長官同様、語学にもたけていて、国際的な顔としても力を発揮できると思うので、私も応援していきたいと思っています。

 今回のようにトップとは言わなくとも、アスリートが組織の中に入って役職を持ち、活動していくことは非常に重要なことだと考えています。スポーツを通じて社会に影響力を与え、意義を伝えていく中で、アスリートだからこそできるものもあると思うのです。私自身、国連親善大使などをやらせていただきましたが、そこで得たものが現在の活動に通じることもあります。

 私の願いは、将来的にスポーツ庁が省に“格上げ”されて「スポーツ文化省」となることです。スポーツと文化が融合して社会に働きかけることが重要だと思いますし、その組織の中でアスリートが活躍するという時代が来ることを願っています。(女子マラソン五輪メダリスト)

社会

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 バックナンバー申し込み 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請