正代は「双葉山の精神受け継いで」…大横綱の孫・穐吉次代さんが期待

「正代タオル」で応援する双葉山の孫・穐吉次代さん(本人提供)
「正代タオル」で応援する双葉山の孫・穐吉次代さん(本人提供)

 新大関・正代(28)=時津風=が正式に誕生した。日本相撲協会は30日、東京・両国国技館で11月場所(同8日初日・両国国技館)の番付編成会議と臨時理事会を開き、満場一致で昇進を承認。秋場所で初優勝した正代は、都内の時津風部屋で行われた伝達式の口上で、誠実に最後まで貫き通す意味の「至誠一貫(しせいいっかん)」の四字熟語で決意表明した。大関誕生は今年春場所後の朝乃山(高砂)以来。来場所は2横綱3大関となる。

 不滅の69連勝など「不世出」と呼ばれた大横綱・双葉山の孫、穐吉(あきよし)次代さん(48)も、正代の晴れ姿に感無量だった。祖父の「双葉山相撲道場」を源流にした時津風部屋57年ぶりの大関に「本当にうれしい」と喜んだ。

 明治座「川中美幸公演」など舞台女優として活躍しながら、両国国技館に足を運び、正代の応援タオルを掲げて活躍を見守ってきた。優勝を懸けた秋場所千秋楽(9月27日)の朝には祝勝用のコチョウランを準備。祖父の仏壇前に置き、悲願の初優勝を祈っていた。時津風部屋の稽古場の壁には綱を締めた双葉山の写真があり、伝達式を見守った。「正代関は人間性も素晴らしい。『礼を重んじる』というのが祖父の教え。双葉山の精神を受け継いでほしい。横綱にもなると信じています」とエールを送った。

 秋場所の初Vも、時津風部屋にとっては1963年名古屋場所の元大関・北葉山(故人)以来の快挙だった。元北葉山の山田美千子夫人(73)は自宅でパンを焼き、部屋の力士に届けて応援している。秋場所千秋楽の夕方に、先延ばしになっていた家のエアコン工事が急きょ入った。作業の都合で、57年前に北葉山が賜杯を抱いた写真額を久々に外した。それを磨いている時に正代の優勝が決まった。「北葉山もきっと喜んでいると思います。番付を上げるためには『一服していてはダメ。立ち止まらずに駆け上がれ』というのが口癖でした。正代関には横綱を目指してもらいたい」と背中を押した。新大関は時津風部屋の期待も背負って、看板力士の務めを果たす。(小沼 春彦)

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