ケンブリッジ飛鳥、前半勝負だ 桐生倒して五輪へ弾み…1日から日本選手権

ケンブリッジ飛鳥
ケンブリッジ飛鳥

 コロナ禍で6月末から延期された陸上日本選手権は、1日に新潟・デンカビッグスワンスタジアムで開幕する。30日は有力選手がオンラインで会見。男子100メートルで4年ぶり日本一を目指すケンブリッジ飛鳥(27)=ナイキ=は、コンディショニングコーチの渡部文緒氏(46)と改善に取り組んだレース前半の手応えが武器。8月には自己記録を日本歴代7位の10秒03まで伸ばした。前日本記録保持者の桐生祥秀(24)=日本生命=とのリオ五輪400メートルリレー銀メンバー対決を制し、東京五輪イヤーの来季へ弾みをつける。

 軽快に、力強く。ケンブリッジは試合会場併設のサブトラックでダッシュを重ね、充実の最終調整を終えた。リオ五輪の即時内定を勝ち取った16年大会以来となる日本タイトルへ「ずっと優勝を目標にしてきたけど、少しずつ遠のいていた。優勝すれば来季にもつながる。しっかり勝ちたいと思う」と思いを込めた。今月上旬には、左膝に張りを感じるアクシデントもあったが「思った以上に疲労もたまっていたので、(休んで)いい形で疲労が抜けて逆に良かった」と表情は明るい。

 8月のナイトゲームズ・イン福井で、自己記録を0秒05縮める10秒03。「本格的に9秒台が見えた」と視界が晴れた。好調を支えるのが、レース前半の走り。昨秋から、フィギュアスケート男子の高橋大輔(34)を担当した経歴を持つ渡部氏に師事し、体のバランスを丁寧に見直した。スタートの低い姿勢から立ち上がる加速局面は「下(地面)から上に力を伝えるのが重要。その力がすごく逃げていて、筋肉の出力の出し方に改善の余地があった」と渡部氏。課題を修正して走りにつなげたケンブリッジも「(理想の)イメージに近づけている」と手応えは大きい。

 日本一へ、最大の壁が自己ベスト9秒98の桐生。ケンブリッジは中盤~後半に定評があり、新たな武器の前半で先行できれば有利になる。「今の走りであれば、前半でそんなに出遅れることもない。中盤、後半で抜け出す走りができれば」。渡部氏も、自己ベスト更新と9秒台突入へ「(シーズンの)早い段階で自己新が出て、チャンスはあると思う」と期待を込める。

 今大会は21年東京五輪に直接関係しないが、五輪最終選考の来年大会(6月、大阪)へ“勝ち癖”をつける意味合いが強い。「日本選手権にいいイメージを持てれば、来年勝負の年もいいイメージでいける」。最大3枠の五輪切符を巡る激戦は、初秋の新潟から始まる。(細野 友司)

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