【尾車親方の目】朝乃山破った正代、大関昇進の可能性限りなく高い

正代(右)は、押し倒しで朝乃山を破る (カメラ・佐々木 清勝)
正代(右)は、押し倒しで朝乃山を破る (カメラ・佐々木 清勝)

◆大相撲秋場所14日目(26日・両国国技館)

 関脇・正代(28)=時津風=が初優勝に王手をかけた。大関・朝乃山を豪快に押し倒して12勝目。2敗で並んでいた新入幕・翔猿(とびざる、28)=追手風=が敗れたため、ついに単独トップに立った。

 * * * *

 正代が強かった。「どっちが大関なんだ」とうなってしまった。立ち合いはいつものように右肩で当たり、力強く踏み出した。朝乃山の体を横向きにさせると左手で“立て褌(みつ)”をつかみ、右手で胸を押して土俵にたたき付けた。「オレにはこれしかない」という信念を貫いた“正代の相撲”でもあった。

 今年の初場所で徳勝龍と優勝を争った経験が大きい。緊張感を感じさせないのは、その経験が財産になっているから。圧力、迫力も確実に倍加している。昨年までは地力はあるがチグハグさが目立っていた。最近は心技体が充実して高いレベルで正三角形を保っている。

 千秋楽は翔猿が相手だ。正代もロボットではない。多少の気持ちの変化はあるかもしれないが、平常心で土俵に上がれるだろう。立ち合いの変化さえ頭に入れておけば、番付通りの結果になる。

 直近3場所で33勝には届かないが、横綱不在の場所で番付最高位の2大関を圧倒した内容は評価できる。場所後の大関昇進の可能性は限りなく高いといえる。しかし、翔猿に負けると「新入幕に負けるとは」と疑問符が付くこともある。スッキリと決めたい。(スポーツ報知評論家)

千秋楽の取組

スポーツ

NEWS読売・報知 モバイルGIANTS ショップ報知 バックナンバー申し込み 個人向け写真販売 ボーイズリーグ写真販売 法人向け紙面・写真使用申請