【箱根への道】青学大・原晋監督、苦境でも部員を信頼…5年竹石尚人「チームの団結力は強い」

青学大の2トップ吉田(左)と神林。練習では常に先頭を走り、チームを鼓舞する
青学大の2トップ吉田(左)と神林。練習では常に先頭を走り、チームを鼓舞する
今季の学生3大駅伝
今季の学生3大駅伝
第97回箱根駅伝シード校
第97回箱根駅伝シード校

 今季も大学駅伝シーズンが近づいてきた。ただ、例年とは大きく様相が異なる。新型コロナウイルスの影響で学生3大駅伝開幕戦の出雲駅伝は中止となった。それでも、全日本大学駅伝は開閉会式を行わないなどの“新様式”で開催。関東学生陸上競技連盟は感染防止対策として、箱根駅伝をはじめ今年度の主催大会を無観客開催とすることを加盟校に通知した。昨季の箱根王者の青学大を中心に、下級生の進境が著しい駒大、昨季全日本大学駅伝覇者の東海大などが覇を競うシーズン。学生ランナーは決して走ることをやめない。

 世界中が新型コロナウイルスの脅威にさらされ、すべての大学駅伝チームも苦境に立たされた。4月7日、政府は緊急事態宣言を発出。多くの大学体育会の選手寮が閉鎖された中、青学大駅伝チームは東京・町田市にある選手寮で生活を続けた。

 原晋監督(53)は力説する。

 「全員を帰省させて奥さん(美穂さん)と2人で自粛生活した方が楽だけど、それは管理責任の放棄でしょう。地方への移動を抑制するという観点からも寮生活を続けると判断した。それに青学大の部員は意識が高い。就任から16年間、寮内でインフルエンザやノロウイルスが集団発生したことはない。普段から規則正しい生活をしているのです」

 ゴールデンウィーク合宿が中止されるなど練習量は例年より約3割減。それでも継続的に練習をしたことで中村唯翔(2年)、佐藤一世(1年)ら下級生が続々と台頭した。神林勇太と吉田圭太(ともに4年)の2トップが精力的に練習を引っ張り、チームのムードを引き上げた。春シーズンはすべての競技会が中止されたが、定期的に学内記録会を開催し、レース勘を鈍らせないようにするなど練習に工夫を重ねた。

 「部員はアスリートと学生という側面がある。学生としては普段なら休日にデートしたりするけど、それらは一切、自粛。大学はオンライン授業だったので、部員は練習以外で外出することはほとんどなかった」と原監督は説明する。

 徹底した対策で全員が感染していないという大前提の上で、寮内では普段通りに過ごした。「部員みんな家族と同じ。家の中でマスクはしない」と指揮官は言う。前回の箱根駅伝で登録メンバーから外れ、留年して5年目の挑戦を決めた竹石尚人は「例年よりコミュニケーションが密になり、チームの団結力は強い」と話す。

 昨季の箱根駅伝覇者は、新型コロナウイルスという未知なる“最凶”のライバルに対し、チーム一丸で闘っている。「走れることに感謝したい」と神林主将は多くの選手の思いを代弁する。新春の箱根路。例年のように大観衆の中、走ることは望めないが、それでも、夢舞台で全力を尽くし、連覇のゴールを目指し続ける。(竹内 達朗)

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