テクノロジーを駆使、無観客でもテレビで味わえた興奮と臨場感…BSテレ東「卓球ドリームマッチ」が踏み出した第一歩

選手の視点やメンタル面に迫り、楽しいトークで中継に彩りを与えた福原愛さん
選手の視点やメンタル面に迫り、楽しいトークで中継に彩りを与えた福原愛さん

 コロナ禍でファンがスポーツの会場へと自由に足を運ぶことができない中、いかにテクノロジーを駆使して臨場感や興奮、楽しさを届けることができるか。メディア側やスポーツ関係者も心血を注ぎながら、大きな第一歩を踏み出している。

 14日にBSテレビ東京で生中継された「2020JAPANオールスター 卓球ドリームマッチ」は多くのヒントにあふれた、エキサイティングな2時間だった。

 トップ選手が出場する試合は3月の国際大会以来、約半年ぶり。第1部は日本代表選抜とTリーグ代表選抜が激突。第2部は張本智和、石川佳純ら日本代表の7人が男子と女子に分かれて試合を行うという、卓球ファンにはたまらないマッチアップだ。

 特筆すべきは副音声の陣容である。福原愛さんが台湾の自宅から参加。東京のスタジオにいる、親交のある女子レスリングのレジェンド・吉田沙保里さんとCiscoWebexのリモートでつなぎ、国境を越えた共演が実現した。2人のトークは全く距離を感じさせず、まるで一緒のちゃぶ台を囲んでテレビを見つめているようなアットホームな空気を醸成していた。

 異例の男女対決に関するトークは興味深いものだった。吉田さんが「レスリングは本気でやったら全然、男子の方が強いですね。全日本級になれば、全然取れないです。手だけで遊ばれそうなぐらい、男子は強いですね」と自身の経験も踏まえて語ると、福原さんは「男子選手からすると、相手のボールの力を利用して『倍返しだ!』じゃないんですけど、返すことができないので。スピードがなかったりすると、自分が迎えに行ってとらなきゃならないので、やりにくい部分はあるのかなと思いますね」との分析を披露。テンポのいい、スピーディーな攻防に「補助線」を引き、見所をひもといていった。

 「ソーシャル・ディスタンス」が叫ばれる現代の中でも、最新鋭のIT技術を駆使すれば競技場のアスリートと、自宅で視聴するファンはしっかりとつながり、感動を共有することができる。未曾有の事態だからこそ、これらは今後、さらなる進化を遂げていくだろう。

 最新のテクノロジーに血を通わせ、スポーツの汗と感動をよりダイレクトに視聴者へと届けていく-。テレビマンたちのチャレンジに、今後も注目していきたい。(加藤 弘士)

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