照ノ富士、2連敗から5連勝…初日から●●で優勝者なし、幕尻V翌場所大敗のジンクスも払拭だ

照ノ富士(右)が送り出しで遠藤を破る(カメラ・小泉 洋樹)
照ノ富士(右)が送り出しで遠藤を破る(カメラ・小泉 洋樹)

◆大相撲秋場所7日目 ○照ノ富士(送り出し)遠藤●(19日、東京・両国国技館)

 元大関の幕内・照ノ富士が乗ってきた。小結・遠藤を送り出して初日から2連敗後に5連勝とした。三役以上との対戦を終え、賜杯レースを1差追走。優勝制度ができた1909年以降、初日から2連敗したV力士は過去にいないが、先場所、序二段転落から復活Vを成し遂げた不屈の男に不可能はない。朝乃山、貴景勝の両大関はともに白星。1敗でトップは初日から無言を貫く貴景勝、平幕の琴勝峰と新入幕・翔猿(とびざる)の3人。2敗は照ノ富士を含め、関脇・正代ら9人がひしめき合う大混戦だ。

 遠藤を花道の途中まで吹っ飛ばした。過去2勝4敗の難敵との一番に、照ノ富士は「(立ち合いは)普通にいこうと思っていたけど、(土俵に)上がったら考えが変わった」と、相手が差しにかかる右を巧みに手繰った。すかさず後ろを取ると、一気に土俵外へ送り出し。初日から連敗後の5連勝で、三役以上との対戦を2敗で乗り切った。

 遠藤とは、寄り切りで敗れた大関時代の17年夏場所初日以来の対戦で雪辱を果たした。藤島審判長(元大関・武双山)は「先場所優勝した力士、元大関ですから。まずまずの相撲が取れていると思う。まだまだこれからでしょう」とさらなる活躍に期待を込めた。

 幕尻V→翌場所大敗のジンクスを払拭する。先場所は序二段陥落後の再入幕で史上3人目の幕尻優勝を果たした。過去2人のV翌場所は、貴闘力が2勝13敗、徳勝龍は4勝11敗と大苦戦。いずれも上位力士の壁に阻まれた。一方、照ノ富士は7日目で既に5勝。体調面についても「場所が終わってないので、どうこうはない」と力を込めた。

 帰省などの外出が許されていた先場所直後は、「日本の故郷」の鳥取に凱旋した。母校・鳥取城北高を訪問し、コロナ禍で高校総体が中止となった後輩たちを激励。自らの復活Vに重ねて、腐らずに努力する大切さを説いた。今場所に向けては、兄弟子で部屋付きの安治川親方(元関脇・安美錦)が現役時代にかけてくれた「今場所が終わったら、もう次の場所が始まっている」という言葉を胸に刻み、調整を進めてきた。

 V争いは首位と1差。上位陣との対戦を終えて残すは平幕のみ。連続賜杯に追い風が吹くが、「まだ終わったわけじゃないから、残りを引き締めてやるだけ」と油断はない。初日から2連敗した力士が優勝した例はないというジンクスも打ち破り、幕尻Vが復活劇の序章にすぎないことを証明する。(竹内 夏紀)

 ◆幕尻優勝力士の翌場所 幕尻Vは先場所の照ノ富士を含めて過去3人。2000年春場所を13勝2敗で制した貴闘力は、翌夏場所で西小結まで番付を上げるも、初日の横綱・曙戦から2連敗。一度は星を五分に戻したが、5日目から11連敗を喫し、2勝13敗で終えた。14勝1敗で今年初場所Vの徳勝龍は、翌春場所で西前頭2枚目までジャンプアップ。だが、初日の関脇・正代戦から5連敗。6日目の横綱・鶴竜戦で初金星を奪うなど奮闘したが、4勝11敗と大苦戦した。

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