歓声禁止の後楽園ホールだからこそ輝いた宮原健斗の存在感…金曜8時のプロレスコラム

後楽園ホールで拍手を浴びて悦に入る宮原健斗
後楽園ホールで拍手を浴びて悦に入る宮原健斗

 全日本プロレス「2020チャンピオン・カーニバル」の東京・後楽園ホール大会が15日に開催された。前三冠ヘビー級王者で昨年覇者の宮原健斗(31)が、4月に活動休止になったWRESTLE―1の元王者・芦野祥太郎(30)を撃破し、開幕戦での不覚からリーグ戦2試合目で1勝目を挙げた。

 2年前なら両団体の王者同士による頂上対決だった夢の顔合わせが、今年リーグ戦40回目を迎えた伝統のチャンピオン・カーニバルで実現。宮原はW-1軍の介入で左足を破壊され、芦野のアンクルホールドにギブアップ寸前になりながらも、18分28秒、シャットダウンスープレックスホールドでピンフォール勝ちを飾った。

 新型コロナウイルス感染拡大による自粛以降、宮原の試合を見るのは初めてだった。宮原は、自称「満場一致で最高の男」というナルシシストキャラで、自分の世界に入って声援を要求する入場シーンが有名。これまでは、拍手と歓声を納得いくまであおって、リングインするのだが、リングアナのコールでは「レフェリー、和田京平」の紹介の後の平成時代からのお約束「キョーヘー!」というファンからのかけ声が一番大きいという皮肉に、宮原が何とも言えない不服そうな顔をするのが面白かった。

 だが、コロナ禍での新しい様式で、歓声禁止、拍手のみという応援方法の後楽園で、宮原は見事に万雷の拍手を獲得。三三七拍子をあおるなど、巧みに拍手を増幅させた。そして「レフェリー、和田京平」のコールの後は、拍子抜けするほど静かなものだった。宮原への拍手が最高のままゴングが鳴ったことに、妙な感動を覚えた。

 「チャンピオン・カーニバル」初参戦の伏兵、黒潮“イケメン”二郎(27)も入場が長いことで有名だが、客席に突入することができないため、淡泊な入場シーンだっただけに、宮原の王道ぶりを感じずにはいられなかった。

 この日の開場前に、新プロジェクトの発表会見があった。通販サイト「コーナンEショップ」で全日本プロレスのオリジナルマッチの動画配信を行うというもので、三冠ヘビー級王者・諏訪魔(43)、宮原らのほか、KENSOとして全日本にも参戦していた鈴木健三氏(46)がオリジナルマッチを制作する共同テレビジョン第3制作部プロデューサーとして出席した。

 あいさつでプロレスラー時代のパフォーマンスを見せ、フォトセッションでも目立った鈴木に、宮原は「プロレスラーより大きい声を出さないでほしい。後ろにいるプロレスラーの迷惑も考えてほしい」と憎まれ口をたたいて笑わせた。新プロジェクトについては「1%でもプロレスを知るきっかけになるのであれば、全力で取り組みたいと思います」と意気込んだ。明るくいつも「自分が主役」の宮原がウィズ・コロナのプロレス界を盛り上げてくれそうだ。(酒井 隆之)

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