朝乃山、4日目に初白星…OB朝青龍「勝ち力ある!」V率0%覆せるか

朝乃山(左)が寄り倒しで北勝富士を下し今場所初白星を挙げた
朝乃山(左)が寄り倒しで北勝富士を下し今場所初白星を挙げた

◆大相撲秋場所4日目 〇朝乃山(寄り倒し)北勝富士●(16日・両国国技館)

 3連敗していた大関・朝乃山が4日目にして初白星をつかんだ。看板力士としての重圧をはね返すように、幕内・北勝富士を豪快に寄り倒した。横綱不在場所で無敗だった正代ら3関脇が総崩れとなり、全勝は早くも平幕の阿武咲と新入幕・翔猿の2人だけ。優勝制度ができた1909年夏場所以降、初日から2連敗以上したV力士は過去にいないが、大混戦模様だけに、朝乃山が歴史を覆すチャンスはまだありそうだ。

 快勝で初白星も大関は表情一つ変えなかった。朝乃山は3連敗で迎えた平幕・北勝富士戦。立ち合いでは、得意の右四つにはできなかったが慌てない。相手の引きに乗じて土俵際、右が入り、すくい投げで決まらないとみるや、今度は左からの強烈な突きで寄り倒し。相手を土俵下へと吹っ飛ばした。自身の形にこだわらない執念の相撲で連敗脱出。取組後はニコリともせず、リモート取材を拒否し無言を貫いていた。

 八角理事長(元横綱・北勝海)は「強引だけど悪くなればなるほど前に前に(の気持ち)が大事。これから普通の朝乃山に戻ってほしいね」。錦戸審判長(元関脇・水戸泉)も、「まわしにこだわらず、攻めたのがよかった」と評価。過去に初日から連敗した力士の優勝例はないが、同審判長は「誰が優勝してもおかしくはない。ここから勝てば可能性が出てくるかも」と、大逆転劇に期待を込めた。

 大関昇進した春場所以降は故郷・富山に凱旋できていない。過去には近隣住民限定で公民館でサイン会を実施するなど、地元への思いは強い。出世しても不変の謙虚さは、師匠・高砂親方(元大関・朝潮)の「天狗(てんぐ)にはなるな」という教えでもある。場所前は部屋のおかみさんが設置したビニールプールで気分転換し、体は小麦色に日焼け。母校・富山商高同窓会からは新しい明け荷が贈呈されるなど、周りの思いを背負うだけに、これ以上の連敗は許されなかった。

 三役以上の全勝がいなくなり、大混戦の様相を呈してきた今場所。部屋のOBで元横綱・朝青龍のドルゴルスレン・ダグワドルジ氏は、前日(15日)、ツイッターで「どこの大関なんだよ?恥ずかしい!気持ちの問題だ馬鹿ヤロ!」と辛口エールを送ったが、この日は「勝ち力ある!本人自信持って前進む!なら怒ないよ笑笑」(原文ママ)とほめた。出場番付最高位の意地で、V率0%の逆境を覆す。(竹内 夏紀)

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