近大・佐藤輝明の弟・太紀さんが語る「巨人のドラフト1位候補の兄」

兄の近大・佐藤輝明の試合をスタンドで観戦する関学大の太紀内野手(左から2人目)
兄の近大・佐藤輝明の試合をスタンドで観戦する関学大の太紀内野手(左から2人目)

 巨人の今秋ドラフト1位候補に浮上した近大の佐藤輝明三塁手(4年)は、12、13日の関西学生野球秋季リーグ(滋賀・皇子山)の関学大戦で2連勝に貢献した。1戦目は0―1の9回1死から同点本塁打をバックスクリーンに運んだ。2戦目は4―5の8回2死満塁で逆転の3点二塁打を放つなど、2安打4打点をマークした。

 大活躍する兄の姿を、関学大の太紀(たいき)内野手(2年)はスタンドで観戦していた。「複雑ですよね。兄が打って『おーっ』と思いましたけど…。チームメートからは『ええところで打つなあ』と言われました」と苦笑した。太紀さんはリーグ戦でベンチ入りしたことがなく、優勝決定戦までもつれなければ、野球人生で初の兄弟対決が実現する可能性はない。

 兄がプロから注目されるようになり「佐藤の弟」と言われることが多くなったという。弟から見た「巨人のドラフト1位候補」は「いつもスマートフォンで、メジャーリーガーやプロ野球選手の動画を見ている。野球とか、好きなことはずっとやっている」と、研究熱心な姿勢に一目置いている。

 柔道の講道館杯86キロ級で優勝した実績を持つ、父・博信さん(53)によれば、右打ちの太紀さんは小学生時代に「西宮のおかわり君」と呼ばれていた。小学6年時に兄はタイガースジュニア、弟はオリックスジュニアに選ばれた。兄は甲陵中から仁川学院高に進み、弟は硬式の「西宮ヤングフェニックス」から関西学院高に進学。高校では「4番・捕手」で先発することもあり、通算12本塁打を記録した。

 186センチ、92キロの兄に対して、弟は187センチ、95キロ。三塁や一塁を守るのも兄と同じだ。輝明は、関西学生の新リーグ記録まであと1本塁打に迫っている長距離砲だが「パワーは勝っている。ウェートは僕の方が重いものをあげます」と胸を張る。自粛期間中は自宅近くの公園に行き、兄弟で毎日練習した。「兄が気づいたことがあれば、打撃や守備のことでアドバイスをもらった」。現在もコロナ禍で練習が満足にできず、アピールする機会もないが、リーグ戦初出場を目指して日々、汗を流している。

 兄はドラフト1位指名が確実視されている。「頑張ってほしい。(プロで)活躍してくれたら」とエールを送った太紀さんは「野球でどこかに行ければ」と、卒業後も野球を続ける意思がある。近い将来、兄に負けないスポットライトを浴びる日が来るはずだ。

(記者コラム 伊井 亮一)

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