【杉山愛の目】大坂なおみ、我慢のラリーで流れ作った

優勝トロフィーにキスをする大坂なおみ(ロイター)
優勝トロフィーにキスをする大坂なおみ(ロイター)

◆テニス 全米オープン第13日 ▽女子シングルス決勝 大坂なおみ(1―6、6―3、6―3)アザレンカ(12日・ニューヨーク)

 大坂なおみ選手はよく頑張りました。第2セット第3ゲーム30―40で我慢して、じっくりラリーができて流れが変わりました。打開しようとしてリスクを負うとミスが増えてしまう。アザレンカ選手が第1セットのようにはいかなくなったのもありますが、あれ以降、少しずつラリーができていきました。

 第1セットは相手が素晴らしかったのもありますが、次につながる、良くなる兆しが見えない落とし方でした。反応が悪くて厳しいな、と思いました。常に動かされていていい位置で打てず、相手はフォアのダウンザラインのタイミングが早く主導権を握っていました。

 最終セットは第6ゲームでブレイクし損ねて5―1にできず、その次は40―15から落とした。嫌な落とし方を2連続でして、第8ゲームは精神的にはアザレンカの方が有利だったと思います。1本1本の緊張感がすごかった。でも30―30から強気でいってミスを誘った。耐えて、我慢して、チャンスの時にガッといけた。本当に気持ちで勝ち取ったポイントでした。彼女は気持ちがプレーに出やすくて、見ていて何を考えているか分かりやすい。見ている人が寄り添えるのも魅力の一つでしょうね。

 コート上のスピーチでマスクの質問に「あなたは何を受け取ったの?」と返したのは貫禄があって驚きました。18年3月にBNPパリバ・オープンで初優勝した時にまごついていて、「0点」だったのが1000点になったくらいの成長を感じました。

 今後もまだまだ伸びそうです。全仏も期待してしまうし、期待を超えてくれる選手ですが、クレーコートに適応するのは本当に大変です。タンクは空っぽでしょうから、まずは少し休んで心と体を整えてほしいと思います。(元ダブルス世界ランク1位)

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