◆ルートインBCリーグ 栃木3―0茨城(13日・小山市運動公園野球場)=特別ルールにより8回で終了=
独立リーグ・ルートインBCリーグの栃木に加入したばかりの川崎宗則内野手(39)が13日、第1打席で特大アーチを放ち、デビュー戦を華々しく飾った。
茨城アストロプラネッツとの公式戦に「2番・三塁」で初出場。初回、第1打席で初球をフルスイング。打球は大きな放物線を描き、右翼芝生席の最上段で弾み「栃木で打ててよかったです。人生一のホームラン!」と自画自賛した。第2打席は一ゴロだったが名刺代わりの一発に球場は大いに沸いた。
守備でも魅せた。初回、いきなり守備機会が訪れ、2度ゴロを無難にさばいた。「実は緊張していました。(元ロッテの先発・成瀬に)とにかく打たせてくるなと、打たせるなと言ってたんですけど(笑い)何とかアウトにできて良かったです。ホッとしました」と笑顔で振り返った。
川崎は5回の守備から交代したが、初回の一発が決勝点となり、チームは3―0で勝利。寺内崇幸監督(37)は「勝つことができてよかった。(川崎のホームランは)びっくりしました。さすがですね」とほれぼれしていた。
試合後、MVPに選ばれた川崎はヒーローインタビューでムネリン節をさく裂。「皆さん来てくれて本当うれしかったです。52番のユニホームも早速たくさん買ってくれて、本当にうれしいです。帰りの際にはもう1枚ぐらい買っていってください。お願いします!」とスタンドのファンを笑わせた。
交代後もベンチで積極的に声を出すなど、プレー以外での存在感も際立っていた。「野球が大好きだから、挑戦をやめない」という川崎が、笑顔とともに再出発した。(灰原 万由)