田沢ルール撤廃、10・26ドラフトで指名OKに…NPB実行委員会で決定

7月、埼玉武蔵ヒートベアーズの入団会見を行った田沢純一
7月、埼玉武蔵ヒートベアーズの入団会見を行った田沢純一

 プロ野球の実行委員会が7日、オンラインで開かれ、ドラフト拒否選手に対する復帰制限(通称・田沢ルール)の撤廃を決めた。同決定によって、3月にレッズを自由契約となり、BC埼玉武蔵に在籍する田沢純一投手(34)は、今秋のドラフト会議での指名を経てNPB入りが実現する。また、10月26日の同会議は新型コロナウイルス対策として、12球団がそれぞれ別室から参加する新方式で開催することが決まった。

 田沢のNPB入りに道が開けた。日本野球機構(NPB)と12球団は、日本のドラフト指名を拒否して海外プロリーグでプレーした選手とは一定期間契約できないとする「田沢ルール」の撤廃を決定。米大リーグを経て現在BC埼玉武蔵に所属する田沢は、来月のドラフト会議の対象選手となり、来季からNPBでプレー可能となった。

 「田沢ルール」とは、2008年に新日本石油ENEOS(現ENEOS)の田沢が日本のドラフト指名を拒否してレッドソックス入りした際に設けられた12球団の申し合わせ。「アマ選手がドラフト前にNPB球団の指名を拒否、またはドラフト会議で交渉権を得た球団への入団を拒否し、外国球団と契約した場合、外国球団との契約が切れてから、高校出身は3年間、大学・社会人出身は2年間、ドラフト指名しない」と定められた。

 同ルールは有望な若手選手の海外流出を防ぐ目的で設けられたが、12球団内でも12年頃から見直しを求める声が出ていた。今年3月、田沢のレッズ退団後から具体的な検討を進め、選手会からの撤廃要望も踏まえ、この日の実行委員会で正式決定に至った。

 背景には、日本プロ野球の環境充実がある。08年当時と比較して施設を含めた練習環境は向上し、報酬も米マイナーより手厚い。また、多くの球団がポスティングシステムを利用して選手の夢を後押しするケースも増えている。大谷(日本ハム→エンゼルス)ら日本で研さんを積み、メジャー挑戦を果たす好例が多いことも撤廃に踏み切る要因となったようだ。

 当初のルールでは、田沢は最短で22年シーズンからしかNPBでプレーできなかったが、来月のドラフト指名を経て来季から“NPBデビュー”を果たす可能性が高まってきた。メジャー通算388登板の右腕は一躍、今秋ドラフトの注目選手となりそうだ。

 ◆田沢 純一(たざわ・じゅんいち)1986年6月6日、神奈川・横浜市生まれ。34歳。横浜商大高から新日本石油ENEOSを経て2008年12月にレッドソックスと契約。09年にメジャーデビューし、13年には上原とともにワールドシリーズ制覇に貢献。メジャー通算388登板で21勝26敗4セーブ89ホールド、防御率4・12。180センチ、90キロ。右投右打。

 BC埼玉武蔵・田沢純一投手「ルールの撤廃を決めていただいたことうれしく思っています。ご尽力いただいた皆様に感謝いたします。今後、自分を必要としてくれる球団がありましたら、NPBの舞台でもプレーできたらと思っています。そのためにも今は、埼玉武蔵ヒートベアーズで精いっぱい投げたいと思います」

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