白毛馬が史上初!ソダシ芝重賞V 2歳コースレコードで達成

スポーツ報知
ハイペースを4角先頭から押し切ったソダシ(左)。右は2着のユーバーレーベン(カメラ・高橋 由二)

◆第55回札幌2歳S・G3(9月5日、札幌・芝1800メートル、良)

 第55回札幌2歳S・G3が5日、札幌競馬場で行われ、2番人気のソダシ(吉田隼)が2歳コースレコードで白毛馬としてJRA史上初めて芝重賞を制した。今後は血統面からダート路線も視野に入れているが、賞金面から芝のG1出走は可能。“二刀流”の可能性も出てきた白毛のアイドルホースから目が離せなくなった。

 白い馬体が堂々の4角先頭で直線に向いた。ソダシは内で粘る1番人気のバスラットレオンを競り落とすと、外から迫るユーバーレーベンの追撃に最後の力を振り絞る。純白に輝く馬体を揺らしながら、最後は首差でしのいだ。

 白毛馬としてはJRA芝重賞の初タイトルとなったが、2歳コースレコードのおまけ付き。注目度の高い牝馬を勝利に導いた吉田隼は「勝ててホッとしています」と胸をなで下ろした。

 強さだけが際立った。前半1000メートル通過は59秒2。速い流れの4番手から運び、3コーナーから超ロングスパートをかけてきたユーバーレーベンに柔軟に対応した。スッと外に出して進路を譲らなかったことが最後の首差につながった。「瞬発力勝負より長く脚を使わせる競馬をしたかった。そういう競馬にできた」と鞍上は胸を張った。

 想定通りの競馬に須貝調教師も納得の表情だった。「指示は4角先頭のつもりでもいいぞ、と。きれいな走りをしていた。人気が出そうだね。大事に育てて、またお披露目できれば。スタッフが大変だよ(笑い)」とおどけてみせた。

 賞金加算に成功したことで今後の選択肢が広がった。須貝師は「オーナーと相談してじっくり考えたい。ダート血統でもあるからいろんなプランがある」と砂路線も視野に入れているようだ。白い馬体にピンク色がうっすらと浮かんだチャーミングな馬体。人気も実力も兼ね備えた白毛馬が競馬界をリードしていく。(石行 佑介)

 ◆ソダシ 父クロフネ、母ブチコ(父キングカメハメハ)。栗東・須貝尚介厩舎所属の牝2歳。北海道安平町・ノーザンファームの生産。通算戦績は2戦2勝。総収得賞金は3849万7000円。重賞は初勝利。馬主は金子真人ホールディングス(株)。

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