【特別企画】木村拓哉から背中を叩かれ通算100号…坂本勇人2000安打への道 あと57本

2014年3月28日の開幕戦で4回に1号同点弾を放った坂本勇人
2014年3月28日の開幕戦で4回に1号同点弾を放った坂本勇人

 巨人の坂本勇人内野手(31)の通算2000安打達成が期待される今季。スポーツ報知では「坂本勇人2000安打への道」と出して、これまでの勇人の活躍を、当時の記事で振り返る。

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 80周年のプロ野球は28日、セ・パ両リーグが同時に開幕。巨人は4本塁打を含む先発全員安打、全員得点の猛攻で12点を挙げ、阪神に逆転勝ちした。火付け役は坂本だ。1点を追う4回、能見からバックスクリーン左へ1号同点弾。これが自身通算100号の記念弾で、節目の開幕戦を彩った。

 ◆巨人12-4阪神(2014年3月28日・東京ドーム)[勝]菅野 1試合1勝[敗]能見 1試合1敗▼[本]=坂本1号(能見・4回)片岡1号3ラン(能見・5回)ロペス1号(鶴・6回)アンダーソン1号(鶴・6回)▼[二]=大和、ゴメス2、マートン、ロペス、橋本

 失う物は何もない。坂本は全神経をバットに集中させた。1点を追う4回2死。能見の139キロ直球をフルスイングした。バックスクリーン左へ届く同点1号ソロは、自身通算100号アーチだ。「少し強引になっていたので、中堅方向を意識してスイングしました。(通算100号は)打っている人がたくさんいるので、何てことはないですよ」。ボルテージ最高潮の東京Dとは対照的に、表情は引き締まったまま。迷いは消えていた。

 特別な試合だった。球団創設80周年の幕開けを告げる開幕戦。試合前には長嶋茂雄・巨人軍終身名誉監督、松井秀喜氏ら球団OBが集結するセレモニーが挙行された。「ジャイアンツは80周年。我々が戦えることに誇りと喜びを感じながら、ジャイアンツの歴史を作っていこう」。ミーティングで原監督はこうゲキを飛ばした。

選手一人一人が、チームの伝統の重みを改めて感じた。「偉大なOBがいて、今の巨人がある。感謝の気持ちを持ってプレーしたいと改めて思った」。坂本も気合十分だった。

 オープン戦を23打席連続無安打で終えた。開幕直前、気分転換も兼ね、打席に入る時の登場曲をディズニー映画「アナと雪の女王」の主題歌「Let It Go」に変えた。

 「ありのままの姿見せるのよ ありのままの自分になるの 何も怖くない」

 この歌詞にひかれた。

 「これ、めっちゃいい歌詞なんですよ。オープン戦の最後は全然、ダメでしたけど、いつも成績が悪いので。勝負はこれからです」

 下半身主導の打撃が出来ず、バットは下からアッパー気味に出ていた。試行錯誤したが、26日から打撃練習のテーマを「どこが悪いと意識するでもなく、一球一球、集中して打つ」とシンプルに。音楽に思いを乗せ、等身大でぶつかった。

 試合前、国歌斉唱のため来場していた、親交のあるSMAP・木村拓哉から「これできょうは打てるから」と背中を強くたたかれた。「一本一本の積み重ね。いつかは出ると思ってやるしかない」。こう誓って試合に臨んだ。

 5回2死一、三塁から中前適時打を放ち、7回には左前打で猛打賞をマーク。悩める1番打者が待望の一発でトンネルを抜け出し、チームは先発全員安打、全員得点で逆転勝ちを収めた。

 「久しぶりに、コンパクトに打った中でも豪快に飛ばした、というのは価値がある」と、原監督も大きくうなずいた。「まだ144試合の1試合。気を引き締めていきたい」と坂本。リーグV3へ、最高のスタートを切った2014年の巨人。復活を確信した若きリーダーが、その1歩目を先導した。(小谷真弥)

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