味わい深かった安倍首相の「今でしょ」

カメラマンのリクエストに応え「今でしょ」とポーズを決める安倍晋三首相(2013年7月)
カメラマンのリクエストに応え「今でしょ」とポーズを決める安倍晋三首相(2013年7月)

 2013年7月の参院選を前にしたインタビューで安倍晋三首相とこんなやり取りがあった。

 7年後の2020年も首相として五輪を迎えますか?

 「そんなことは考えてないです(笑い)。まずは、この参院選を勝つことです。日本人選手がさまざまな競技で活躍しますから、これ、というよりも活躍する競技に注目したい」

 自民党本部で行われたインタビュー中、安倍首相の表情は和やかだった。政権発足後、初の参院選。「(衆参の)ねじれを解消して安定した政治の下、日本の力を世界に示していきたい」と強い決意を示し、6か月の政権運営については「84点」、金融政策「アベノミクス」については「66点」と採点した。戦いを前に、高揚感に満ちていた。

 インタビュー後には、カメラマンから当時の流行語だった「今でしょ」のポーズをリクエストされ、「今でしょ」とセリフつきで7連発。室内で、若干の反響がついて響きわたる安倍首相の「今でしょ」は味わい深く、サービス精神があふれるリーダーだと感じた。 安倍政権の7年8か月。安保法制などで多くの批判を浴びた。それでも国政選挙を勝ち続け、政策を推し進め、安定した政権運営を続けてきたメリットは計り知れないのだろう。

 かなわなかった夢がある。安倍首相は2013年9月、アルゼチンのブエノスアイレスで開かれたIOC(国際オリンピック委員会(IOC)総会に出席し、東京と日本を大々的にアピール。招致を勝ち取った。16年リオデジャネイロ大会の閉会式では、五輪旗を引き継ぐ際、マリオに扮(ふん)して、話題になった。今年3月には新型コロナウイルスの感染拡大を受け、大会史上初の1年延期を決めた。

 8月28日の辞任会見。安倍首相は首相として迎えられなかった東京五輪・パラリンピックについて、こう答えた。

 「開催国としての責任を果たしていかなければならない。当然、私の次のリーダーも(開催を)目指していくだろう」

 安倍首相の次を担う新たな自民党総裁は14日、決まる。   (記者コラム)

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