鈴木みのる、大阪球場から31年かけてたどりついた神宮球場…金曜8時のプロレスコラム

神宮球場でNEVER王座を奪回して引き上げる鈴木みのる(新日本プロレス提供)
神宮球場でNEVER王座を奪回して引き上げる鈴木みのる(新日本プロレス提供)

 新日本プロレスの21年ぶりの神宮球場大会「SUMMER STRUGGLE in JINGU」(8月29日)は、エンディングで夜空に花火が上がったが、日が暮れる前のシーンも美しい。記者1人という制限があり、生取材はできなかったが、新日本プロレス広報宣伝部から届いた写真に引きつけられた。

 “プロレス王”鈴木みのる(52)が王者・鷹木信悟(37)をゴッチ式パイルドライバーで破って、NEVER王座を奪回して引き上げる写真だ。ベルトを片手ににらみを効かせる。スタンドのブルーが映える、日中の屋外球場ならではの光景だ。上限5000人制限(観衆4710人)のため、空席ができたからこその色合い。

 31年前の大阪球場を思い出した。平成元年の1989年5月4日、新日本プロレスから新生UWFに移籍したばかりの鈴木実(当時)は、この時も21年ぶりだった大阪球場でのプロレス興行に出場した(第1試合で宮戸成夫にKO負け)。薄暮の入場式で鈴木が「好きなことをやりたいとわがままを言ったら、ここに来てしまいました」とあいさつしたことを覚えている。

 あれが大阪球場で最後のプロレス興行だったが、31年たっても鈴木は、好きなことをわがままなまでに貫いて、神宮球場にたどりついた。あの大阪球場大会「UWF MAY HISTORY」に出場した前田日明(61)、高田延彦(58)、山崎一夫(58)はすでに引退している。現役を続けている藤原喜明(71)、船木誠勝(51)も神宮球場には出ていない。令和の神宮にやってきたのは鈴木みのるだけだった。

 例のごとくコロナ禍の特別ルールで、バックステージ取材はオフィシャルのみ。届けられたコメントは鈴木らしかった。

 「オイ、プロレスの王様はやることが山ほどある。プロレスの世界でな! ハッハ(ニヤリ)。(カメラマンを睨みつけ)何でおまえしわ寄せてんだおまえ、オイ! おまえだよ! 何でおまえ(眉間を指し)ココにしわ寄せてんだオイ! オイ! 何でおまえしわ寄せてんだこの野郎オイ! おまえだおまえだおまえ! おまえちょっと来いよこっちへよ。オイ! 何ここにしわ寄せて気に入らねーのかコラ! 気に入らねーのか!! 俺が勝ったんだ。勝ったのは俺だ。そして強いのも俺だ」

 ノスタルジーに浸るような鈴木ではない。余計なことを聞いて絡まれずにすんでよかった。(酒井 隆之)

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