「谷でも金」夫婦そろってメダリストに…カメラマンがファインダー越しに見た2004年アテネ五輪

女子48キロ級で優勝し、金メダルを獲得した谷亮子を祝福する、夫で野球日本代表の谷佳知外野手(カメラ・保井秀則)
女子48キロ級で優勝し、金メダルを獲得した谷亮子を祝福する、夫で野球日本代表の谷佳知外野手(カメラ・保井秀則)

 スポーツ報知のカメラマンが、五輪の現場で撮影した瞬間を振り返る企画の第4回は2004年アテネ大会。

 谷亮子は大会前年、谷佳知(当時オリックス)と結婚した。田村姓だったシドニー大会に続き、「谷でも金」を掲げて柔道女子48キロ級連覇に挑んだ。準決勝で見た姿は勝負に集中し、鬼気迫る感じがあった。スタンドを見るそぶりもなく、応援する夫に気づかないまま終わると思っていた。

 金メダルが決まると、谷佳知が前方に移動し、声をかけようとしたのは分かった。関係者が群がっている。二人の位置関係と周りの状況からするとかなり困難だが、何としても二人を一枚の写真に収めたい。あらかじめピントを合わせてスタンドの欄干に腰をかけ、両手を伸ばしてカメラを谷佳知の頭付近まで近づけた。ファインダーはのぞけない。亮子が笑顔で手を上げた瞬間、シャッターを押した。

 連覇への期待、1か月前の負傷。重圧と不安から解き放たれ、心の底からホッとした表情に見えた。

 その後、佳知は野球で銅メダルを獲得し、夫婦そろってメダリストになった。この大会に懸ける二人の思いを収めることができた。とっておきの一枚だ。(カメラマン・保井秀則)

 ◆アテネ大会めも 日本選手団の金メダル16個の内訳は柔道8、競泳3、陸上2、レスリング2、体操1。レスリングは、この大会から正式競技に採用された女子で吉田沙保里、伊調馨が獲得。男子ハンマー投げの室伏広治は、ハンガリー選手のドーピング違反で繰り上げ優勝となり、大会後に日本での競技会でメダル授与式が行われた。

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