歌手の八代亜紀(69)が、史上最年少で米グラミー賞主要4部門を含む5冠に輝いた米歌手ビリー・アイリッシュ(18)の代表曲「bad guy」を熊本弁でカバーしたことが27日、分かった。70歳の誕生日に当たる29日に、公式YouTubeチャンネル「八代亜紀ちゃんねる♪」で公開する。
きっかけは、あでやかで深みのある歌声を持つ八代が「bad guy」を歌ったら面白いのでは、というファンの声が複数寄せられたことから。スタッフの提案に八代も賛同。「せっかくなら世界の人に熊本弁で聴いてほしい」と英語でのカバーに加え、熊本弁版の動画公開も決まった。
約1950万枚相当の売り上げを記録し、19年に全世界で最も売れたシングルに認定された楽曲。八代は「この曲自体がファッションそのもの。リズムが格好いい。英語の発音、発声になれが必要で何度も聴きました」。
sleeping, you’re on your tippy toes(ねとる ぬしゃ つま先 引っ立て=眠ってるアンタはつま先をひっそりと立ててる)
think you’re so criminal(ぬしゃ 悪かばい=アンタって本当に犯罪的)
熊本弁版の歌詞は、自身で和訳を見ながら付けた。「『~ばい』とか面白いでしょ。楽しんで作りました。ジャズのカバーはあったけど、こういうのは初めて」と照れ笑い。「『今の年齢とキャリアでそんなに勉強しなくても』とも思ったけど、『私もチャレンジしているよ!』というメッセージを届けたかったの」
7月には故郷の熊本県内を豪雨が襲い、胸を痛めた。そんな中、地元の子供たちがボランティアで汗を流す姿を見て「地元愛、人間愛について考えた」という。八代は「コロナ禍が落ち着いたら生で歌声を届けたい。こちらから出向いて、10年ぐらいかけて『ありがとう』のコンサート行脚をしたいんです」と約束した。
◆校歌作詞作曲の八代清流初勝利
〇…この夏、八代が校歌を作詞・作曲した地元の八代清流高が、高校野球の代替大会熊本大会で創部9年目にして初勝利(1回戦で牛深高に11―2)を収めた。八代南と氷川が統合してできた同高。八代は「試合に勝って、球児たちが校歌を歌う声(の映像)を送っていただいた。(豪雨の影響で)グラウンドが水につかり、借りたグラウンドで練習して戦った結果ですからね。すごくうれしかったです」と目を細めた。