【巨人】なんとなく菅野っぽい直江大輔、広島の蒸し暑さには負けなかったデビュー戦

直江大輔の投球フォーム(左)と菅野智之の投球フォーム(右)
直江大輔の投球フォーム(左)と菅野智之の投球フォーム(右)
1回を無失点に抑えベンチに戻った直江大輔(右)と満足そうな原辰徳監督(中)
1回を無失点に抑えベンチに戻った直江大輔(右)と満足そうな原辰徳監督(中)
1回、プロ初登板初先発の直江大輔が第1球を投じる(打者・長野、捕手・大城)
1回、プロ初登板初先発の直江大輔が第1球を投じる(打者・長野、捕手・大城)

 「暑い…」 「暑い…」 「暑い…」。

 たまに言葉を発したかと思えば、私の口から出るのはこの言葉だけだった。8月21~23日の広島・巨人戦(マツダ)を取材。バックスクリーン横にあるセンターカメラマン席が撮影ポジションだったが、照り付ける夏の日差しを遮る屋根などはない。今季、プロ野球は15試合ほど取材したが、そのほとんどが東京ドーム。“空調仕様”の体が、大量の汗という形で拒否反応を起こしていた。それでも仕事はしなきゃ―。気温35度の中、試合前練習の様子を撮影していた。

 初戦(21日)のこと。広島ナインの練習が終わり、巨人ナインが三塁ベンチから出てくる。ファインダー越しに選手を確認。投手陣が私のいるセンターの方に向かって歩いてくる。「中川、宮国、鍵谷、高梨…」とチェックしていると、周りの選手よりも少しだけ日焼けした選手を見つけた。

 「おっ、直江君じゃん!」

 遡ること1週間前の16日。私はジャイアンツ球場にいた。「来週マツダスタジアムに行くんだから暑さに慣れてこい」「今年は涼しい東京ドームにしか行ってないし、たまには汗をかいてこい」―。実際に言われたわけではないけれど、上司の気持ちを勝手に想像しながら球場に向かった。

 「暑い…」 「暑い…」 「暑い…」。ジャイアンツ球場でも同じ言葉しか出てこなかった。そんなこんなでイースタンの試合が始まり、マウンドに上がったのが背番号54。直江大輔(20)だった。5回無失点の好投を見せ、2軍で“初勝利”。記者から1月に菅野智之(30)と自主トレしたことを聞いた。「なるほど…、確かに。なんとなく投げ終わりのフォームが菅野っぽい」と感じた。

 そして迎えた1軍デビュー戦。ジャイアンツ球場では三塁カメラマン席から撮影していたので、実際にどんな投球をしているのかは分からなかった。しかし今回はセンターからの撮影。テレビ画面越しと同じように見ることができたが、外角への直球など本当に投げっぷりがいい。ジャイアンツ球場で練習を積んできた“屋外仕様”の肉体は、広島の蒸し暑さにも負けなかった。鈴木誠也(26)にソロ本塁打を浴びたが、4回1失点。初回を投げ終えた時、ベンチに戻った直江を満足そうな表情で見つめる原辰徳監督(62)の表情もファインダー越しに印象的だった。

 「不安と緊張がありました」という直江だが、そんな思いをまったく感じさせない堂々とした投球。真夏の広島で一人の若武者が、プロ人生の第一歩を踏み出した瞬間だった。(記者コラム 写真部・相川 和寛)

直江大輔の投球フォーム(左)と菅野智之の投球フォーム(右)
1回を無失点に抑えベンチに戻った直江大輔(右)と満足そうな原辰徳監督(中)
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