【巨人】直江大輔、菅野に学んだ超一流の技 フォーク挑戦で急成長ファームの育成力

登山コースをランニングをする菅野智之と直江大輔(右)
登山コースをランニングをする菅野智之と直江大輔(右)

 巨人の直江大輔投手(20)が23日の広島戦(マツダ)でプロ初登板初先発。4回3安打1失点と好投した。ストライク先行で5奪三振。声を出しながら腕を振る強気の投球に、原監督は「プロ野球選手として一番大事なものを持っている。闘争本能、プロとしての魂を持ってるね」とたたえた。

 長野・松商学園高から18年ドラフト3位で入団した2年目右腕。昨年は主に3軍で経験を積み、2軍公式戦は3試合の登板だった。

 プロ野球選手として初のシーズンオフ、今年1月に菅野のハワイ自主トレに同行した。杉内2軍投手コーチから「オフは先輩についていった方がいい」と助言され、憧れの菅野に志願。「真っ先に頭に浮かんだのが菅野さんでした」という熱意をエースに伝えた。

 現地では多くのことを学んだ。「菅野さんとキャッチボールさせていただいて、僕は球が散らばっていますけど、菅野さんは近い距離でも遠い距離でも顔の近くにくる。自分とすごい差があると思いました」。超一流の技を肌で感じた。

 意識も変わった。「菅野さんはすごく考えてやっていると感じました。僕は高校野球から来て、ただ漠然とやっている感じだった。自分で考えることが必要かなと。もう少し考える力を身につけないといけないなと思いました」。キャッチボールから1球1球、重心の位置やフォームのバランスを試行錯誤していた。菅野は「直江は頭が良い。同じことを2回言わなくても分かる」と期待していた。

 強い決意で臨んだ2月のキャンプ。ファームスタートの直江は紅白戦で1イニング4四球3失点。阿部2軍監督に「四球は反省できない」とカミナリを落とされた。その後は6月まで3軍でプレー。大学生、社会人、BCリーグとの試合に登板した。その過程で急成長のきっかけがあった。

 落ちる系の球種として使っていたチェンジアップをやめ、それまで投げていなかったフォークに変えた。アマ相手でも空振りを奪えず、3軍首脳陣の助言を受けて挑戦。フォークが落ちるように握りを模索しながら、徹底的にブルペンで練習した。チェンジアップでは少なかった空振りが増えて投球の幅が広がった。

 3軍から昇格して本格的に2軍戦で投げるようになったのは7月から。阿部2軍監督、杉内2軍投手コーチから「鬼になれ」と言われ、声を出しながら投げる強気の投球を伝授された。

 2軍には阿部慎之助監督、杉内俊哉投手コーチ、直江のドラフト指名時に担当スカウトだった木佐貫洋投手コーチがいる。3軍には山口鉄也投手コーチ、会田有志投手コーチと、選手として経験、実績豊富な首脳陣が育成に力を注いでいる。

 2か月前までは3軍だった直江の1軍昇格、好投は本人の努力はもちろん、ファームの「育成力」のたまもの。2、3軍の若手も刺激を受けているだろう。同期入団の戸郷が今季1軍で6勝を挙げるなど若手育成を掲げる巨人に、新たな期待の星が現れた。(記者コラム・片岡 優帆)

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