田中希実、1500メートルでも日本新…同郷・小林祐梨子さんの記録14年ぶり更新

女子1500メートル決勝で4分5秒27の日本新記録で優勝した田中希実
女子1500メートル決勝で4分5秒27の日本新記録で優勝した田中希実

◆陸上 セイコー・ゴールデングランプリ(23日、東京・国立競技場)

 東京五輪会場・国立競技場での初の陸上大会として行われ、女子1500メートルでは、19年ドーハ世陸5000メートル代表の田中希実(20)=豊田自動織機TC=が4分5秒27の日本新記録を樹立した。

 強烈なスパートでゴールに飛び込んだ田中は、電光掲示タイムを見てホッと胸をなで下ろした。「無我夢中だったので、レースの記憶がなくて…。記録を見たら安心した」。同じ兵庫・小野市出身の大先輩・小林祐梨子さんが06年に樹立した4分7秒86を2秒59上回る日本新記録をたたき出した。

 今季は7月のホクレンDCで3000メートルでも日本新をマークするなど絶好調。だが、今大会のレース前はアクシデントもあった。世界陸連の新規定で、800メートル以上の種目で靴底が25ミリ以上のシューズは使用できない。規定をクリアしているつもりで準備した靴が当日計測などの結果、使えないことが分かった。「頭が真っ白な状態で…。レース展開とかを考えずにいこうと開き直り、無心で走っていました」。別のスパイクに履き替え、来夏の五輪会場を駆け抜けた。

 本命種目の5000メートルでも14分53秒22(05年、福士加代子)の日本記録更新は視野に入る。7月には約2週間で5試合とハードスケジュールをこなしてスタミナ面の強化は万全。さらに「最初ハイペースで突っ込んでも対応できる練習ができていた」。中距離的なスピードも確認できた。

 憧れでもある小林さんとは家族ぐるみで付き合いがあり、今レース前にも直接話す機会があったという。「改めて日本新を出したいという気持ちが強くなっていた。不安がある中でも記録を出せてうれしい気持ちを伝えたい」と笑顔。勢いではなく、練習での裏付けがあっての大記録。20歳の伸びしろは無限大だ。(太田 涼)

 ◆田中 希実(たなか・のぞみ)1999年9月4日、兵庫・小野市生まれ。20歳。小野南中で本格的に陸上を始め、3年時の全中1500メートル優勝。西脇工高では全国高校総体で3年連続入賞。2018年U20世界陸上3000メートルで日本人初優勝。同志社大スポーツ健康科学部に進むが、クラブチームに所属し競技を続ける。19年ドーハ世界陸上5000メートルで日本歴代2位の15分0秒01をマークして14位。153センチ、41キロ。家族は両親と妹。好きな授業はアイルランド文学。

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