◆パ・リーグ オリックス5―2西武(22日・京セラドーム大阪)
超大物助っ人が本領発揮だ。ジョーンズが来日初の2打席連続アーチで勝利を呼び込んだ。1試合2発、2試合連発も初めてで、4打点は来日最多。「きっちり仕事ができて良かった」。2日連続のお立ち台で、分厚い胸を張った。
まずは4回1死一、三塁。内海の初球、チェンジアップを巧みに拾った。左中間席で弾む先制の7号3ラン。「張がいい投球をして、何とか点を取りたかった」。6回2死も内海の初球のカーブを捉える8号ソロ。「不利なカウントにならないよう積極的にいけた」。前夜の14戦ぶり本塁打と適時打もファーストストライク。アグレッシブな姿勢で輝きを取り戻した。
主砲の活躍に、2日前に西村監督が事実上解任されたと思えないほどベンチは盛り上がった。ホームイン後は、ナインとのエアハイタッチの最後に右腕を下から突き上げ日本語で「サイコー!」と叫ぶ新パフォーマンスを2日連続で披露。「ホームランはチームにエネルギーを与えられる」という信念を体現した。
中嶋代行監督は凡打での全力疾走を「皆と約束した」と明かす。「外国人2人もやってくれてる」と感謝したが、J砲には当然のプレー。これまで同様に2回1死の遊ゴロで一塁まで全力で駆け抜けた。お立ち台でも「これからも一生懸命プレーする。それは約束させてください」とファンに誓った。
自力V消滅を2日連続で阻止し、就任から2連勝の中嶋代行監督は「普通にやれば、あれくらいの選手」と信頼は絶大だ。監督交代劇から生まれ変わったようなチームに「変化があった時、選手はしっかりやろうと立ち返るもの」と日米通算1985安打のジョーンズ。この勢いは本物かもしれない。(宮崎 尚行)