【平野早矢香が見た】中国が伊藤美誠のコピー選手…五輪模擬大会で“仮想日本”意識

伊藤美誠
伊藤美誠

 卓球日本代表の最大のライバル・中国で21日までの14日間、本番と同じ種目と日程による東京五輪模擬大会が行われた。女子団体は2016年リオ五輪女王の丁寧と世界女王の劉詩ブンは欠場したが、世界ランク1位の陳夢、孫穎莎、王曼ユが決勝で“仮想日本”とみられるチームに3―0で勝利。男子団体は世界1~3位の樊振東、許キン、馬龍で制した。12年ロンドン五輪女子団体銀メダルでスポーツ報知評論家の平野早矢香さん(35)がインターネット中継で観戦し、世界最強チームの現状を「見た」。

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 女子団体決勝の相手チームは間違いなく日本対策を意識した構成でした。第1試合のダブルスは、日本も左利きの石川佳純選手と右利きの平野美宇選手で組む可能性が高いですが、実際に登場したのも左と右のペア。第2試合の孫銘陽選手も、スタイルが伊藤美誠選手にすごく似ています。

 これに対して、陳夢選手と王曼ユ選手の右・右のダブルスは出足で台上から先手が取れず押される形でしたが、勝負所の安定感で上回り、動きやすい左右のペアの足を止めるために要所でミドル(体の正面)を突くプレーも見られました。日本との対戦でも当然そこは突いてくると思います。

 第2試合の孫穎莎選手は昨年のW杯団体戦も今回もシングルス2試合のエース起用。横に大きく振っても崩れず、バックハンドのカウンター技術も以前よりレベルが上がっている印象です。粗さはありますが、今の勢いや力を考えれば代表に入る確率が高くなっていると思います。男子も試合のレベルが高く、それぞれ良くなっている部分があると感じました。

 今回、中国が模擬大会を開催したのは2つの大きな意味があると思います。新種目の混合ダブルスからシングルス、団体と大会が進む日程は世界選手権など他の大会にはありません。選手はこの試合間隔なら、どれだけ疲労があるかなどを想定できます。もう一つは練習とは比べものにならない緊張感の中で自分の強化してきたものはどれぐらい身についているのか、また試合で発揮できるのか、課題が明確になります。

 日本の選手もこれまで月に1、2回は大会があり、そこで答え合わせができましたが、今は試合から離れている状況。今後、中国と同じ形は難しくても、NTCの中や無観客の会場を借りてなど、感染防止策を十分に考えた上で本番を想定した試合をやっていくことが必要だと思います。(12年ロンドン五輪女子団体銀メダル、ミキハウス所属)

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