真夏の小倉で、白毛馬がまぶしく輝いた。小倉6Rの2歳新馬(22日、ダート1700メートル)は、4番人気のルーラーシップ産駒ダノンハーロックがデビューV。調教で何度も手綱を執った北村友は「除外で延びて(調教の)本数をやれましたからね」と、仕上がりの良さを勝因に挙げた。
出ムチをくれて何とかハナへ。2角を過ぎてベリエドールにまくられたが、離されまいと押っつけて2番手はキープ。音無調教師が「1番枠じゃなかったらハナに行かないよ。思ったよりすんなり行けたけど、スローに落としすぎでしょ」と苦笑いしたように、決して楽な競馬ではなかった。その後も追い通しで息つく暇もなかったが、最後までしぶとく伸びた。
5馬身差の圧勝を飾っても「まだ少し体が重苦しくて、ドタドタ走っていました。これから少し素軽さが出てくればいいですね」と北村友。母ブラマンジェ、祖母シラユキヒメも白毛という一族出身の注目馬は、まだまだ伸び“しろ”も十分だ。(玉木 宏征)