飯塚翔太、高反発に変身の国立「記録出そうな感じ」…23日陸上セイコーGGP

セイコーゴールデングランプリ陸上が開催される国立競技場のトラック
セイコーゴールデングランプリ陸上が開催される国立競技場のトラック

 陸上のセイコーゴールデングランプリ(GGP)は23日に21年東京五輪会場の国立競技場で行われる。男子200メートルにエントリーしている飯塚翔太(29)=ミズノ=が、このほどスポーツ報知の取材に応じ、昨冬のオープニングイベントで感触を確認したイタリア・モンド社の高反発トラックを「記録が出そうな感じ」と歓迎。モンド社の国内販売代理店を務める「クリヤマ」担当者は、推進力を生むトラックの構造上の工夫を明かした。

 残り1年を切った五輪会場で行われる初の公式戦。16年リオ五輪400メートルリレー銀メダリストの飯塚は「五輪の会場を事前に走れるのは、今までなかったこと。雰囲気とか、レーン上での感覚とか、五輪で走っているような感覚を味わえたらいい」と胸躍らせた。

 国立の目玉の一つがモンド社製の高反発トラック。昨年12月のオープニングイベントでは、リレーメンバーの一員として200メートルを走り「(地面から)反発をもらえる感じ。記録も出やすいと思う。タイムが出ると気持ちが高まるし、トラックの進化はありがたい」と好感触を得た。今大会は、来季に突破が必要な五輪参加標準(20秒24)前後が目標。「(来年)いけるという実感を持てる走りをしたい」と見据えている。

 五輪本番を視野に、確認すべきことも多い。五輪2大会、世陸3大会に出場経験を持つが、初見の会場では意外な悩みもあった。「トイレが遠いことがあって。(海外では)不便なのを前提にして過ごしてきたけど、今回はここでウォーミングアップしている時はここのトイレ、と事前に把握できてありがたい」。トラック上でも「コーナーの角度や、レーンの幅の感じを確認できたらいい」。レース以外の時間も無駄にせず、観察し尽くすつもりでいる。

 コロナ禍の今季、国内のトップ選手が勢ぞろいする実戦は初めてだ。「みんなと一緒に、純粋に競走する楽しさを感じたい」と飯塚。来夏へ、陸上界がまた一歩、着実なステップを踏む。(細野 友司)

  • 大会に出場する飯塚翔太
  • 大会に出場する飯塚翔太

 国立競技場は、ゴム製の高速トラックとして知られるイタリア・モンド社製が採用されている。1982年から同社製品の国内販売代理店を務める「クリヤマ」取締役で、2020年東京オリンピック推進室長の西田昌弘さんは、セイコーGGPへ「初めてトップ選手に(五輪向けの)新しいタイプのトラックで走ってもらう機会。新記録に期待したいです」と声を弾ませた。

 モンド社製が五輪メイン会場の走路に使われるのは、8大会連続。08年北京五輪では、ウサイン・ボルト氏が当時世界新の100メートル9秒69を出した。「クリヤマ」東京支社第一営業部長の中島崇一郎さんは「(接地の)衝撃を吸収し、戻る力で反発性を出すというのが一番の特徴です」と推進力を生む構造を解説する。旧タイプの裏面は四角形だったが、六角形で蜂の巣状のハニカム構造となり、「よりいろいろな方向からの衝撃を吸収しやすくした点が、進化しています」と中島さんは話す。

 国立は昨年11月末に完成。トラックの経年劣化は紫外線による影響が最も大きいが、新製品は耐候性(気候変化への耐性)を従来の約2倍に高めた。「機能性の保持も長くできる。(品質に)自信を持っていける」と西田さん。新型コロナ禍で予期せぬ1年延期に見舞われても、選手が万全で輝ける舞台が整っている。

 ◆飯塚 翔太(いいづか・しょうた)1991年6月25日、静岡・御前崎市生まれ。29歳。小学3年から競技を始める。浜岡中―藤枝明誠高―中大。2012年ロンドン五輪で初代表。14年ミズノ入社。男子400メートルリレーで16年リオ五輪銀、17年ロンドン世陸銅。自己記録は100メートル10秒08、200メートル20秒11。186センチ、80キロ。

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