俳優の菅田将暉(27)と女優の小松菜奈(24)が11日、都内で行われたダブル主演映画「糸」(21日公開、瀬々敬久監督)の完成報告会に出席した。
当初は4月に公開予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の緊急事態宣言を受けて延期に。4か月越しのイベントに登壇した菅田は「舞台あいさつに慣れていたはずなのに、今日は久しぶりで緊張する。中島みゆきさんの歌詞の通り巡り合いの日々だと感じた」とかみ締めた。一方で「(番宣で出演する)バラエティー番組で3月に打ち合わせしたものを今収録しているので、だいぶ誤差が出てくる。俺、そんなこと言った?ということが多い」と公開延期作の宣伝の難しさを明かした。
菅田と小松は、「ディストラクション・ベイビーズ」(16年)、「溺れるナイフ」(同年)に続き3度目の映画共演で、菅田は小松のことを「ツーカー」と話した。今回の共演で互いに変わった点を聞かれると、「いっぱい差し入れしてくれるようになった。エキストラがいっぱいいる寒い日に撮影があった時もスタッフに『豚汁ができないか。知り合いがいるので、食材を調達します』と相談していて、バリバリのキャリアウーマンをしていた。豚汁が火を使う関係でダメになった時もすぐに豚汁を諦めてお菓子を買いに行っていた。かっこよかったです」と菅田。小松も父親役を演じた菅田に対し「(子役と)一緒になって全力で走っていた。いいお父さんになるんだろうなと思った」と振り返った。
同作はシンガー・ソングライター中島みゆき(68)の代表曲「糸」の詞の世界を描いたラブストーリー。瀬々監督は中島から「決して悲しいだけのエンディングにしないでください」と、メッセージを受け取っていたことを明かし「人と人の縁を描いた歌を映画化した。大変な時代だからこそ、見ていただきたい」と力を込めた。