京都夏の風物詩「大文字」いたずらで勝手に点灯 「保存会」が激怒

毎年8月16日に行われる本来の「大文字送り火」
毎年8月16日に行われる本来の「大文字送り火」

 京都の夏の風物詩として知られ、16日夜に行われる「五山送り火」でともされる「大」の字を8日夜、何者かが勝手にライトアップしていたことが9日、分かった。

 京都府警川端署やNPO法人の「大文字保存会」などによると、8日午後11時ごろ、如意ケ嶽(左京区)の山腹に、LEDライトを使ったとみられる青白い「大」の字が浮かび上がっているのを市民などが確認。約1時間後に消えたという。何者かによる悪質ないたずらとみられる。山には誰でも登れることなどから、川端署は今後、捜査をする予定はないという。

 保存会の長谷川英文理事長は「勝手にやられて、本当に困る。毎年、先祖の供養のために行っている行事を、(実行者は)何かのイベントのように捉えているのでは」と憤慨。インターネット上には「何が悪いのか」などと一連の行為を肯定する意見もあったという。「ケンカを売られている感じがしました。『ふざけてるな』と思いますよ」とあきれた口調で話した。

 長谷川さんによると、如意ケ嶽は私有地だが「昔から、お参りなどのために登る人がいるので」と一般の入山を認めている。「これまでは暗黙の了解という形でしたが、今後も同じようなことが続けば、何らかの措置を取らざるを得ない。そうはしたくないんですよ」と登山者の良心を信じたいという。

 今年の送り火は、新型コロナウイルスの感染拡大防止の観点から、市民や観光客の密集を避けるために規模を縮小して実施。如意ケ嶽は「大」の字ではなく字の中心と頂点の計6か所のみを点火する。

 ◆五山送り火

 お盆に戻ってきた先祖の霊を再び冥府に送る行事として、毎年8月16日に実施。起源は諸説あるが、最も古いものは平安初期に空海が始めたとされている。当日は、午後8時の如意ケ嶽の「大文字」を手始めに、5分ごとに「妙法」「船形」「左大文字」「鳥居形」に次々と点火。各山に約30分間、炎による文字や図形が浮かび上がる。

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