さらばアントニオ猪木酒場、マテ茶ハイ、タバスコカクテルよ永遠に…金曜8時のプロレスコラム

閉店した「アントニオ猪木酒場」
閉店した「アントニオ猪木酒場」

 “燃える闘魂”アントニオ猪木元参院議員(77)のテーマパークのようだった「アントニオ猪木酒場」新宿店が7月31日に閉店した。かつては、宮城・仙台、千葉・野田、東京・池袋、広島市、福岡・中州、沖縄・那覇と全国展開していたが、最後の砦だった、新宿店もなくなってしまった。

 新宿店の最後のメッセージはこうだ。「元気があっても、コロナには勝てず、大変申し訳ありません。コロナが憎いです! 皆様の心の中で、アントニオ猪木酒場をオープンさせて頂きますよう、お願い致します。ありがとーーー!!!!!」

 悲しすぎる。新型コロナウイルス禍で、閉店に立ち会うことはできなかったが、私が好きだった「アントンマテ茶ハイ」(480円)とタバスコ入りまくりのブラッディーマリー「流血場外乱闘」(650円)をこれが最後という覚悟で飲ませていただいた。

 2006年10月24日に池袋店が1号店として、オープンした。当時の記事のよると、猪木氏の肖像権を管理していた新日本プロレスが、当時の猪木氏の団体、IGFのスポンサーだった「焼肉屋さかい」などを運営するジー・コミュニケーション(ジー・テイスト)と「5年1億円で肖像権使用契約」。「3年以内に50店舗のフランチャイズ展開」という計画だった。

 1980年代に猪木氏がチェーン展開していたスペアリブ専門店「アントン・リブ」をモチーフに、「金曜午後8時のプロレスを見ながら食べたメニューを再現する」というコンセプトは成功。「コブラツイスト」(ソーセージがコブラのようにツイスト)や「サーベルBBQ」(タイガー・ジェット・シンのようなサーベルに刺さったBBQ)など、プロレスにあやかった名がついたメニューが人気だった。

 店内では猪木氏の入場テーマ曲「炎のファイター」が終始流れ、IWGPヘビー級ベルト(レプリカ)など、古き良き時代のお宝グッズが並び、猪木氏の名勝負DVDが上映された。新宿店は、ここ数年は、西口プロレスの会場として、実質“アントニオ小猪木酒場”となり、チアコスチュームの闘魂ガールズも登場。最終日もアントニオ小猪木(48)が盛り上げたという。

 この新宿店(新宿駅南口すぐ)は2代目だった。かつては、猪木氏がシンに襲われた伊勢丹デパートから徒歩5分にあるビルの7階にあった。2017年9月22日に閉店し、同年11月3日に最後の店舗に移転したが、旧新宿店には、映画館風の個室があった。

 午前4時までオープンしていたので、終電に乗り遅れた時は、店の奥にある個室に入って、ビールを注文し、始発まで猪木名勝負を見続けたことが懐かしい。

 閉店にあたって猪木氏は、ツイッターでも一切、触れていない。名義貸しに過ぎないとはいえ、役割を終える時はこんなものか。IGFからISMへと転変した猪木氏プロデュース興行も、2017年10月21日の「生前葬」(東京・両国国技館)以来、3年行われていない。コロナ明けに「猪木祭り」を期待したい。(酒井 隆之)

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