【中日】座右の銘「継続は力なり」が生んだ根尾昂のストライク送球

4回無死一塁、ソトの打球を処理し一塁に送球する根尾
4回無死一塁、ソトの打球を処理し一塁に送球する根尾

 お手本のようなストライク送球が、ビシエドの一塁ミットへ届いた。中日・根尾昂内野手(20)は、1軍初の外野守備にも慌てなかった。「1番・右翼」でプロ2年目で初スタメン出場した8月4日のDeNA戦(横浜)。4回無死一塁のプレーに根尾の冷静さが凝縮した。

 3番・ソトの打球は根尾の前にポトリと落ちる安打。一塁走者の神里は一気に三塁へ向かい、打者のソトは一塁ベースを周りオーバーランした。根尾は初めから予期したように、一塁へ送球しビシエドがタッチ。判定は間一髪でセーフ。ドンピシャのタイミングにビシエドも確信を持ってベンチにリプレー検証をリクエストし、与田監督もすぐさまベンチを飛び出して“四角”を指で作った。

 結果は判定通りセーフ。しかし、ビシエドが判定に首をかしげるほど、完璧な送球だった。昨秋のキャンプから本格挑戦した外野守備。高校時代に最速150キロを計測した強肩を生かすために外野用グラブを手にとった。「難しい。難しいと思っているから難しいのかもしれないですけど。もちろん遊撃にこだわりはあるが、今の段階では外野の守備が自分の可能性を広げてくれると思って取り組んでいる。1軍に出るチャンスが少しでも広がっていくなら(挑戦は)プラスしかない」と昨年11月のインタビューで話していた。

 根尾の座右の銘は「継続は力なり」。企画の取材で色紙に一言を頼めば必ずこの言葉を書き込む。野球を始めてから、キャッチボールは何よりも大切にしてきた。「やっぱりそこが基本になるんです。足し算、引き算の基本ができないのに応用問題は解けないですから。相手の胸に投げる、相手が次に投げやすいところへ投げる。当たり前のことを反復できるまで繰り返して体に染みこませるんです」。野球の基本動作を、根尾らしい独特の言い回しで説明してくれたことを思い出した。

 試合中の攻守交代では先輩・福田や京田をもしのぐ全力疾走で守備位置に向かう背番号7。全ての行動に意味を見いだし、反復・継続することで栄光をつかんできた。4日の試合後「次は絶対打ちたい。次、打てるように準備します」と3打数無安打に悔しさをかみ殺した。もちろん初安打も早く見たいが、ここはプロ野球。簡単なことではない。イニング間のキャッチボール、全力で行うカバーリング。根尾が大切にする基本の「き」を目をこらして見ていたい。

(記者コラム・長尾 隆広)

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