【宮城】仙台育英、史上2度目の“夏4連覇”「チーム一丸の勝利」代打、5投手継投で全20人起用

夏4連覇を決め、スタンドへ笑顔で手を振る仙台育英の選手たち(カメラ・小林 泰斗)
夏4連覇を決め、スタンドへ笑顔で手を振る仙台育英の選手たち(カメラ・小林 泰斗)

◆高校野球代替大会 ▽宮城決勝 仙台育英8―2仙台(1日・楽天生命パーク)

 夏の甲子園と地方大会の中止に伴う宮城、山形両県の代替大会決勝が行われた。宮城では仙台育英が11安打8得点と打線が爆発。8―2で仙台を下し、宮城では1県一代表になった1976年以降、同校が94~97年に記録して以来となる2度目の“夏4連覇”を果たした。須江航監督(38)はベンチ入り20人全員を起用し相手左腕の鎌田健太郎(3年)を攻略。チーム一丸で勝利をつかんだ。

 同校史上2度目の4連覇。試合後ベンチ前に整列した選手たちに、スタンドで応援していた家族や仲間から大きな拍手が送られた。ナインは帽子を振って感謝の気持ちを表した。胴上げも記念撮影もなかったが、部員103人全員の心中には達成感があった。

 コロナ禍により3月11日にセンバツが、5月20日には夏の甲子園がそれぞれ中止となった。休校、部活動自粛期間は合計約2か月。その間、部員全員が己のやるべきことを考え、行動してきた。須江航監督(38)は「甲子園がなくなったことに対しての感情の『浮き沈み』はあったけれど、沈んだままの子は誰一人いなかった。今年の宮城代表にふさわしい取り組みをしてきた」と振り返った。個別のトレーニングに加え、勉強も妥協なく取り組んだ。フィジカル面、技術面も向上。指揮官も「素晴らしい成長だった」と努力を認めた。

 今大会には3年生40人(選手は38人)で挑み、全員が出場を果たした。来秋のドラフト候補とも評される149キロ左腕・笹倉世凪(2年)も例外なくベンチ外。だが、7月31日の前日練習には仙台先発の左腕・鎌田を想定し、打撃投手としてサポートした。その効果も表れた。0―0の2回。1死二、三塁の好機で鈴木誠達三塁手が先制の2点二塁打をマーク。2死二、三塁からは主将・田中祥都二塁手も左越えに2点二塁打を放ちこの回4点を奪うと、中盤にも着実に加点し11安打8得点を挙げた。先発・向坂優太郎投手が6回無失点の好投を見せたことで、代打や5投手の継投でベンチ入り全20人を起用できた。まさに「チーム一丸の勝利」だった。

 今季のスローガンは「希望」。コロナ禍にあっても希望を見い出す。プレーを通して誰かに希望を与える―という意味を込めた。指揮官は「代替大会は第1章。東北大会に進んで第2章。そして甲子園(のセンバツ交流試合)が第3章」と称し、物語の続きを予告した。育英ナインが、最後の夏に希望あふれるストーリーを描いていく。(長井 毅)

 ◆仙台育英(仙台市)1905年創立の私立校。生徒数3172人(2019年5月現在)。野球部は1930年創部。甲子園は春13度、夏28度出場。最高成績は89年夏、2011年春、15年夏の準優勝。部員数103人。主なOBは由規(楽天)、上林誠知(ソフトバンク)、平沢大河(ロッテ)。加藤雄彦校長。

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