◆パ・リーグ ロッテ5―4楽天(31日・ZOZOマリン)
本拠地でお立ち台に上がっても、石川に笑顔はなかった。6回を8安打2失点。一緒にヒーローインタビューを受けた捕手の田村とともに、105球をやりくりして持ちこたえた。「何もいいところがなかった。次こそしっかりと投げたいです」と口をつくのは反省の弁ばかり。悪いなりにも何とか粘って、開幕投手が7試合目の登板でようやく白星を手にした。
6月19日のソフトバンク戦(ペイペイD)で2年連続の開幕投手を務めて6回無失点の好投も、勝利には導けなかった。その後は5試合続けて6回以上投げるも、勝ち運に恵まれず。球界屈指のサウナ好きとして遠征先の施設では飽き足らず自宅の浴室暖房でも「サ道」を極める右腕は、募る焦りや悔しさを、汗と一緒に流した。今回は登板2日前の29日にじっくりサウナでととのえていたから、冷や汗噴き出すマウンドでも我慢できた。
チームの3連敗を阻止して、背負ったばかりの借金1をすぐに返済した井口監督は「ようやく石川に1勝がついて良かった」とひと安心。6月30日からの敵地での6連戦は1勝5敗だっただけに「仙台でやられているので、しっかり明日も勝ちたいです」ときっぱり。梅雨明け間近の8月、反攻に転じる。(阿見 俊輔)