新潮社出版部長の中瀬ゆかりさん(56)が30日放送のTOKYO MX「5時に夢中!」(月~金曜・後5時)にリモート出演。全身の筋力が衰えていく難病「筋萎縮性側索硬化症」(ALS)を発症していた京都市の女性から依頼を受け、2人の医師が嘱託殺人容疑で京都府警から逮捕された事件について、コメントした。
「この女性は自らの病に絶望して死を願ってしまった。そこで『死を願う人がいるならば僕らが医者として旅立たせてあげよう、いいことしている』という短絡的な正義感を振りかざす人とSNSで出会ってしまって…。結果的に実行してしまった」と事件を振り返った中瀬さん。
「今回、主治医とかがずっと彼女に寄り添って、死生観とか聞いた上でたまらなくなって手伝いをしてしまったというのとは全然、次元が違う話。パッと死にたいと聞いて、死なせてあげましょうとお金も振り込ませてやっている」と批判した上で「亡くなった女性の気持ちに一人の人間として寄り添って、自分ならどうだったんだろうとか、この女性に生きていくってことを思わせるってことができなかったのか」と疑問を呈した。
その上で「まだ、安楽死、尊厳死からは目をそむけている感じが否めない。もちろん、デリケートな問題だから論議を尽くさないといけないんだけど、日本でも安楽死、尊厳死問題はもっと論じられていいことだと思います」と結論づけていた。