【五輪の花】馬場雄大のオーストラリアリーグ決断は日本バスケの希望

馬場雄大
馬場雄大

 今やバスケットボール男子日本代表に欠かせない存在である馬場雄大(24)は、コロナ禍で大きな決断を下した。五輪イヤーの2020~21年シーズンをオーストラリアリーグ「NBL」のメルボルン・ユナイテッドでプレーする。

 NBAを目指す馬場は昨季から海外挑戦を始め、いきなり大きなチャンスをつかんだ。NBAのマーベリックスから若手の登竜門・サマーリーグに参加。その後、傘下のレジェンズのメンバーとしてGリーグ(NBA下部リーグ)で戦った。コロナ禍で中断するまで41試合に出場して、1試合平均19・6分出場で6・3得点、3点シュート成功率は41・1%と好スタッツを残した。「『やれる』と収穫もあった」という一方で、「アメリカが最強と言われる理由がそこにあった」。簡単に言葉では表せないほど、厳しい世界を肌で感じてきた。

 夢には確実に近づいていたが、今季はオーストラリアに飛ぶ。コロナ禍で先行き不透明な中でのとっさの決断だった。延期となった五輪を考えれば、環境の整った日本のBリーグで1年間プレーすることが、最も入念な準備ができるのではないかとも思う。だが、馬場は「日本に残るのは立ち止まるのと一緒。今の僕に立ち止まるという選択はなかった」。オーストラリアは世界3位。トップレベルの中で新天地は5度優勝の強豪チーム。「米国と違ったレベルの高さがあると思う」と確信している。

 あくまで目標はNBA。「米大学からではなく、さまざまな方法(でのNBA入り)を僕の活躍を通じて証明したい。それが僕たち世代の責任。(この決断は)日本代表選手にも還元できる」というが、この難しい状況の中で決めたチャレンジこそが、日本バスケ界にとって希望の一歩だ。

 筑波大では、全日本学生選手権4連覇が懸かる4年時に退部し、当時は異例だった現役大学生Bリーグ選手になった。そして19年には海外を経験せず、NBAチームと契約に至る初の日本人となった。これまでも数々の道を切り開いてきた馬場だからこそ、NBL挑戦にも大きな可能性を感じる。

 ◆小林 玲花(こばやし・れいか)サッカー「ドーハの悲劇」と同じ1993年10月28日、福井市生まれ。26歳。小学3年から高校3年までバスケットボール部。2016年入社。バスケ、体操、スポーツクライミングなどを担当。

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