NHKは28日、2021年度後期の連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」の制作を発表した。
大阪放送局制作で、朝ドラ105作目となる同作は、ラジオ英語講座と共に歩んだ祖母・母・娘の3世代が生きた昭和、平成、令和の100年を描く。過去にダブルヒロインや、同一人物を3人(小林綾子、田中裕子、乙羽信子)が演じた「おしん」(1983年)があるが、3人のヒロインが登場するのは朝ドラ史上初という。さらにヒロインのうち1人以上は、今夏開催されるオーディションで選ぶことも発表された。
主人公のオーディション選出は18年前期の「半分、青い。」の永野芽郁(20)以来。ヒロインでは現在放送中の「エール」の二階堂ふみ(25)以来となる(主人公は窪田正孝)。
「カムカム―」は、戦争で夫と死に別れ娘を置いて渡米した祖母・安子、親と英語を憎みつつもジャズソングに救われた母・るい、時代劇に憧れながらもラジオに自分の居場所を見いだす娘・ひなたの3人がラジオを通じて夢へと踏み出す姿を壮大なスパンで描く。
脚本は07年後期の「ちりとてちん」や12年の大河ドラマ「平清盛」などを手掛けた藤本有紀さんのオリジナル。制作統括の同局の堀之内礼二郎氏は「命、そして役割は前の世代から託され、次の世代につないでいくものだということ。大きな流れの中で生かされている命の尊さを感じてほしいと思っています」と制作意図を語った。今冬に出演者を発表し、来春クランクイン予定。