【札幌】0トップで昨年王者の横浜Mを撃破 ペトロヴィッチ監督「サッカーは医学と同じで進歩する」

横浜M戦の前半18分、決勝ゴールを決める札幌MF荒野(右)
横浜M戦の前半18分、決勝ゴールを決める札幌MF荒野(右)

◆明治安田生命J1リーグ第7節 札幌3―1横浜M(26日・札幌ドーム)

 北海道コンサドーレ札幌が、0トップの奇策を4戦ぶり白星に結び付けた。横浜M戦は前半15分に先制されるも、1分後にMF駒井善成(28)が加入3年目での初得点を決めて追いつき、同18分にMF荒野拓馬(27)がゴールとわずか3分で逆転。後半44分にMF金子拓郎(22)のリーグ戦初得点で加点し、3―1で今季ホーム初勝利を手にした。相手の強みのパスサッカーを封じるべく、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督(62)は前線に走れる選手を配置。札幌が強みとする1対1の攻防を生かして自由を許さず、完勝につなげた。

4戦ぶり白星 熱く激しく90分を戦い抜き、札幌がホーム初勝利をつかみ取った。横浜Mに先制されるも、1分後に駒井、その2分後に荒野がゴールと3分で逆転に成功。昨季王者を圧倒し、4試合ぶりに勝ち点3を得た。出場停止明けの一戦で決勝弾を挙げた荒野は「今日勝てたことは大きい。チームとして戦えた結果」と、一丸となってこその成果と強調した。

 ペトロヴィッチ監督の巧みなタクトが、完勝劇を生んだ。この日の先発メンバーにFWの記載はなし。0トップで臨んだ意図を指揮官はこう説明した。「私のサッカーはドリブルし、走り、相手にとって危険な位置に入ることのできる選手が多くいてこそ生きる。それが今日のサッカーだった」。

 昨年、横浜Mと対戦した際には相手の変則的に動く攻撃スタイルに対応すべく、4バックで臨んだ。千葉キャンプ中の6月の練習試合でも同様にしたが、1―3の敗戦も踏まえ、自軍の武器を前面に押し出すことを優先させた。チーム1の運動量を買われ前線に起用された荒野の「前からアグレッシブに行くことで相手も嫌だったと思う」の言葉通り、全員が敵陣の一定の位置から、人に対して激しいチェックを徹底。横浜Mのつなぎからのカウンターを、走り、戦い、芽から摘んだ。

 マンツーマンDFは、1人がかわされると大ピンチにもつながる。それでもペトロヴィッチ監督は「やり合う中でも我々の選手が上回れると信じていた。リスクを負うサッカーもアドバンテージをもたらす」と、たたき込んできた球際の強さに絶対の自信を持ち、貫き通し、勝利に結びつけた。

 ペトロヴィッチ監督は言った。「サッカーは医学と同じで進歩するもの。どの選手がどの位置でも問題なくこなせるのが私の哲学」。日本代表FW鈴木、キッカーのDF福森ら複数の負傷者がいる中での快勝は、指揮官の教えを全員が理解しているからこそ成し得たもの。そこに加わった新たな形で、札幌の組織力はまた一段階、上がった。(砂田 秀人)

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