五輪組織委理事、10月に開催可否判断提案「3月まで引っ張って中止なら五輪いらないと思われる」

オリンピックモニュメント
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 新型コロナウイルスの感染拡大により1年延期された東京五輪について、大会組織委員会の複数の理事が10月までに開催可否を決定すべきとの意見を持っていることが25日、分かった。組織委の遠藤利明副会長が来年3月をメドとしていたが、この理事らは来春まで持ち越して中止になった場合、国民からのイメージダウンを危惧した。

 「10月判断」を提案した理事たちは、本来は夢と希望を与える五輪に対するイメージが失墜することを懸念していた。「来年3月までズルズルと引っ張って中止となってしまったら『五輪なんてもういらない』と思われてしまう。きちんと判断したと評価された方が、今後の五輪を考えた時に望ましい」と思いを明かした。

 延期に伴う追加費用は約3000億~6000億円とも言われる。組織委では経費削減を進めるが、日々経費がかかるのは必至だ。別の理事は「ギリギリまで待って中止となったら、延ばした分の費用について見通しの甘さを指摘される。コロナ禍で苦しい思いをされてる人も多いのに非難ごうごうになる」と指摘した。

 開催可否の決定時期を巡っては、国際オリンピック委員会(IOC)のジョン・コーツ調整委員長が5月、オーストラリア紙の取材に「10月が重要なタイミングになる」と答えた。また、遠藤副会長は6月に「来年の3月ぐらいに代表選手が選考されているか。その時の状況を見て、判断しなくてはならない」と発言。また、国内の35競技団体に行った共同通信のアンケートでは、開催可否の決定時期について10団体が「年内をめど」、6団体が「今秋」、今夏が1団体と、約半数が年内を希望していた。

 アスリート出身の組織委理事は「コーツ委員長の発言は妥当な線だと思う。自分の経験からも、大会半年くらい前には、ほぼ完全な状態になっていないと世界とは戦えなかった。10月に世界中の選手たちがどれだけの練習をこなせているのかを見れば、見通しは立つのではないか」とし、結論を出す時期について、9月の理事会で話し合う必要性を指摘した。

 世界中で新型コロナウイルスの感染者は1500万人を超えた。ある理事は「選手、関係者はもちろん、組織委員会の方々の開催へ向けての努力は大変なもの。どうにかして開けないかと思う。そのためには、ワクチンができることが欠かせない。安全安心な形で開くことが、受け入れる日本の責任」と力を込めた。

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