18歳・藤井聡太棋聖「29連勝時の自分と指せば75勝25敗」「今の夢」…18の質問《下・将棋編》

中学2年で史上最年少棋士になってから3年半。18歳のタイトルホルダーとして風格を漂わせ始めた藤井聡太棋聖(カメラ・矢口 亨)
中学2年で史上最年少棋士になってから3年半。18歳のタイトルホルダーとして風格を漂わせ始めた藤井聡太棋聖(カメラ・矢口 亨)

 史上最年少でタイトルを獲得した将棋の藤井聡太棋聖(18)が21日、スポーツ報知のインタビューに応じた。19日に18歳になったばかりの若き棋聖に18の質問を投げ掛け、素顔に迫った。天才が語る等身大の声を「私生活編」「将棋編」に分けて紹介する。(聞き手・北野 新太)

《質問〈10〉》棋聖獲得直後の会見で「盤上の物語の価値は不変」と語られました。「盤上の物語」とは、どのようなことを示しているのか、もう少し教えて下さい。また「普遍」ではなく「不変」でよろしいのでしょうか…。どっちも正解なような気もしまして

 「ハイ。『変わらない』の方です。(物語とは)指し手だけではなく、思考のつながりを含めて盤上のことを見ていただきたいという思いからです」

《質問〈11〉》会見を終えて宿舎に戻り、ベッドに潜った午後11時30から深夜0時までの30分、眠れなかったと後に伺いました。何を思っていたのでしょう。

 「寝ることは大切なので頑張って寝なくちゃいけないな、と思っていましたけど、(棋聖戦第4局の)局面のことを考えた時間もありました。8時間は寝たいところですし、いつも『今日の将棋』とは違うことを考えるようにしているのですが…」

《質問〈12〉》あらためて、第2局で「6億手読んだ手」「AI超え」などど話題になった△3一銀(攻め駒である銀を大胆に受け駒として投資した一手)について、どのように自己評価しているのでしょうか。

 「評価値や候補手は使用(コンピュータ)ソフトや探索局面数によってかなり変わってくるものですので、ソフトの評価は一概に言えるものではないのかなと思っています。(直前の局面)▲6六角に対しては△3二金や△4六桂もあって手の広い局面ではあったのですが、自分なりに決断できたことはよかったのかなと思っています」

  • 質問に答える藤井聡太棋聖
  • 質問に答える藤井聡太棋聖

《質問〈13〉》ならば、棋聖を獲得したシリーズにおける最高の一手とはどの一手だったのでしょう。

 「自分の指し手で言いますと、第1局の▲1三角成(終盤戦で自玉も危険にさらされている中、果敢に敵陣へと飛び込んだ一着)がいちばん印象に残っています」

《質問〈14〉》自粛期間明けに明らかに棋力が上がっているという声が棋士間からも多く上がりました。棋聖は2017年6月に史上最多記録の29連勝を成した時に「デビュー時の自分と10局指すなら7勝はしたい」と語っていましたが、例えば今の自分がデビュー戦の自分と100局指すならどうなるとお考えですか?

 「予想としては、75勝25敗くらいになるのではないかと思っています」

《質問〈15〉》ならば、29連勝の記録を樹立した頃の自分と100局指したら…?

 「やはり75勝25敗くらいになるのでは…と思います」

《質問〈16〉》棋聖になった今の「夢」とはなんでしょう。ずっと「強くなること」と仰っていましたけど、どんな記録、どんな存在を目指していくかということもタイトルホルダーとなれば伺いたいです。

 「強くなりたい気持ちに立場は関係ありませんし、ゴールもありませんので。今後も目標として在り続けるのかなと思います。ただ、タイトルホルダーとして将棋界を代表しなくてはいけない、というところはあると思いますので、先輩方の姿勢を勉強しながら、多くの方に将棋を知っていただけるような存在でありたいと思っています」

《質問〈17〉》6、7月と超過密日程での対局が続いています。移動の負担もありますし、高校卒業後は愛知県の親元を離れて大阪、あるいは東京に出るという考えはないのでしょうか? 大学進学は考えておられないということですけど…。

 「進学の予定はありません。(転居は)今のところはまだ何も決めていません。(家族と)相談しています」

《質問〈18〉》日程的に今後もかなり難しくなってきてしまうと思いますけど、自由な時間が1か月あったら、どんなことをしますか?

 「うーん…すぐには浮かばないですけど、自分はまだ海外に一回も行ったことがないので、ぜひ行ってみたいなあ、と思います」

 ◆藤井棋聖の今後 今期中に獲得の可能性が残るタイトルは王位、竜王、王将。木村一基王位に挑戦している王位戦7番勝負では対戦成績2勝0敗と先行しており、8月4、5日に行われる第3局で最短での王手を目指す。仮定上は史上最年少2冠、史上最年少八段などの記録も関わってくる。直近では24日から竜王戦決勝トーナメントに臨み、丸山忠久九段、佐藤和俊七段、久保利明九段対佐々木勇気七段戦の勝者に3連勝すると、挑戦者決定3番勝負に進出する。反対の山では羽生善治九段が挑決まで1勝の位置におり、豊島将之竜王への挑戦権を懸けたゴールデンカードが実現する可能性もある。

 ◆藤井 聡太(ふじい・そうた)2002年7月19日、愛知県瀬戸市生まれ。18歳。杉本昌隆八段門下。5歳で将棋を始め、小4で棋士養成機関「奨励会」入会。2016年、史上最年少の14歳2か月で四段昇段。今期の棋聖戦5番勝負で渡辺明2冠を3勝1敗で破り、16日に史上最年少タイトルを獲得した。家族は両親と兄。

中学2年で史上最年少棋士になってから3年半。18歳のタイトルホルダーとして風格を漂わせ始めた藤井聡太棋聖(カメラ・矢口 亨)
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