C大阪が、来夏の東京五輪代表FW前田大然(22)の獲得に乗り出していることが20日、分かった。
前田は昨年7月、松本(当時J1)からポルトガル1部マリティモに6月30日までの期限付きで海外移籍。リーグ戦23試合に出場し、3得点をマークしている。新型コロナウイルスの影響でリーグ戦が中断したことで、クラブからは7月末のシーズン終了までの短期延長オファーを受けたが、本人は日本でのプレーを決断。現在は6試合連続でベンチ外となっており、関係者によるとすでに帰国しているという。
再開したJ1リーグで2位タイにつけるC大阪は昨オフ、シーズン中の課題だった得点力アップへベルギー1部オイペンからFW豊川雄太(25)を獲得した。長期離脱から復帰した都倉にブルーノメンデス、奧埜と前線に豊富なタレントをそろえたが、悲願のリーグ制覇へさらなる補強を画策。昨年6月の南米選手権(ブラジル)に臨むA代表にも選出されたストライカーに白羽の矢を立てた。
前田は50メートル5秒8の快足が最大の武器で、15年から計測されているJ1でのスプリント(時速24キロ以上)回数ランキングでは、歴代最多となる53回を昨年3月2日の大分戦で記録。攻撃だけでなく守備での貢献度も高いのが特徴だ。出身地も大阪府南部の南河内郡。クラブにとっても、地元選手の加入が決まれば大きな注目を集めるのは間違いない。
◆前田 大然(まえだ・だいぜん)1997年10月20日、大阪・南河内郡生まれ。22歳。小学4年時に太子JSCでサッカーを始め、川上FCから山梨学院高に進学。16年に松本(当時J2)に入団し、熊本との開幕戦でデビューする。17年に水戸に期限付き移籍し、翌年復帰。昨年7月にマリティモに期限付き移籍。J1通算18試合2得点。J2通算74試合20得点。173センチ、67キロ。利き足は右。